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引用:IMDb.com

バビロンの町山智浩さんの解説レビュー

2023年01月17日更新
音楽も編集も現代的で、もう本当にプロモーションビデオみたいな、ものすごいスピード感で飛ばしていくすごい映画になってますね。(TBSラジオ「たまむすび」より)

映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』(https://www.tbsradio.jp/tama954/)で、『バビロン』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。

町山さん『バビロン』解説レビューの概要

①1920〜30年代にかけてのハリウッドの黄金時代を描く
②『バビロン』というのは滅びたバビロニア帝国の首都の事で、○○○状態を言う
③ハリウッドは1910年にはまだ水道が引かれてなく誰も住んでいなかった
④ハリウッドに映画会社を作った理由は、○○○○のせい
⑤サイレント映画で大儲け
⑥サイレント映画のハリウッドは、音のある映画、トーキーの登場で崩壊していく

※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。

『バビロン』町山さんの評価とは

(町山智浩)ということでね今日ご紹介する映画は、もんのすごい映画を見たなと。

(山里亮太)えっ!

(町山智浩)思った映画なんですが、2月に日本公開の『バビロン』という映画です。はい。音楽どうぞ!

(町山智浩)これはですね、ジャズですねこれね。狂瀾の音楽っていう感じだと思うんですけれども。これは『ラ・ラ・ランド』でハリウッド映画スターなりたい女の子の話を描いた、デイミアン・チャゼル監督の大作なんですよ。

(赤江珠緒)へぇ〜!

(町山智浩)で、ハリウッドについての映画なんですが、ハリウッドの黄金時代、1920年代から30年代にかけてのですね、サイレント映画、無声映画時代から音が出る映画、トーキーっていうんですけども、その頃を描いた映画です。ただ、すごく夢物語みたいな、夢の工場ハリウッドみたいな映画じゃないんですよ。『バビロン』というタイトルになってるんですけど、『バビロン』というのは聖書にも出てくる古代の紀元前6世紀ぐらいにイラクの所にあったバビロニア帝国の首都の事なんですね。で、『バビロン』というのは狂瀾のですね、ものすごく退廃して文化がね。神をも恐れぬ酒池肉林の国になったという風に言われてる所なんですよ。実際にはそうだったのかどうかわからないですけど。(笑)で、最終的には滅んじゃったんですね、ペルシアに滅ぼされて。で、『バビロン』っていうと浮かれ騒いでめちゃくちゃになってる状態をよく言うんですね。

(赤江珠緒)あ、そういう事かぁ。

(山里亮太)へぇ!

(町山智浩)で、その頃のハリウッドっていうのはめちゃくちゃだったんですよ。で、この映画ですね。まず何にもない荒野から始まるんですね。というのは、ハリウッドっていうのは、すごく作られたのが100年ぐらいなんですけど歴史が。その1920年代にものすごいお金が入って、ハリウッド映画産業がバーッと膨れ上がるんですけど、その直前の1910年にはまだ水道が引かれてなくて誰も住んでなかったんですよ。

(赤江珠緒)あ〜荒野ですもんね、あそこは本当。

(町山智浩)完全な荒野だったんですよ。

(赤江珠緒)うん、植物が育たないようなエリアありますよね。

引用:IMDb.com

ハリウッドは1910年にはまだ水道が引かれてなく誰も住んでいなかった

(町山智浩)育たないですよ水がないから。だから葡萄畑しかなかったんですけど。水道を引いて不動産が売って、そこに映画産業がたくさん入ってきて撮影所を作るんですね。で、何故ハリウッドに来たかっていうと、映画の特許をね、エジソンが持ってたんで。エジソン意地悪な人ですぐ訴訟するんで、エジソンはニューヨークとかニュージャージーに本拠地があるので、1番遠いハリウッドに映画会社を作ったんですよ。

(山里亮太)えーー!

(町山智浩)訴えられないように。

(赤江珠緒)そういう理由であの!へぇ〜!

(町山智浩)それだけの理由です。で、急激に発展しましてですね、お金がザクザク入ってくる訳ですよ。で、映画はほら、一気に全世界に広がったでしょう?

(山里亮太)はい。

(町山智浩)日本でもすぐに公開されるんですよ。活動大写真っていう形で。で、世界最大の娯楽産業になっちゃったんですよ。

(赤江珠緒)まぁそうでしょうね。映画のその後の繁栄を見てもね、そうでしょうね。

(町山智浩)その頃テレビとかないですからね。他にないんですよ見る物が。なんというか、わずか10年ぐらいで全世界のお金が入ってくるんで、もう大変なみんな大金持ちになっちゃって。で、その上急激にハリウッドの周りのロサンゼルスっていうのは人口が増えたんで。警察の数も追いつかないんですよ。

(赤江珠緒)はー!そういう事態になった。

お金がたくさんあって警察がいない状態

(町山智浩)さぁ、お金がたくさんあって警察がいないとどうなるでしょうか?

(赤江珠緒)無法地帯でお金だけはあるっていう?

(町山智浩)無法地帯になるんですよハリウッドが。この映画最初にもうすごいパーティーから始まるんですけれども、全員がもうありとあらゆるお酒と薬をやってそこらじゅうでセックスしていてもうグチャグチャなんです。

(赤江珠緒)酒池肉林ですな。

(町山智浩)酒池肉林なんですよ。だから本当にバビロンみたいになっちゃうんですけど。で、それだけじゃなくてハリウッド映画その物もそうだったんですよ。っていうのは今規制があるでしょう?映倫とか。ハリウッドも1930年代に入って、ヘイズ・コードっていう倫理規制ができて。要するにアレとか出しちゃいけなくな・・何言ってんだ俺は。(笑)まぁエロい物とかね、あと暴力的な物とか、あと反社会的な物は見せる事ができなくなるんですけど、1930年以降は。1920年代は無法地帯なんですよ、映画の内容も。

(赤江珠緒)なんでもありだったんですね。

(町山智浩)なんでもありだったんですよ。プレコード時代、コード以前時代と言われているんですけど。あとその頃1920年代のアメリカって景気がめちゃくちゃよかったんです。バブル時代だったんです。

(赤江珠緒)わ〜じゃぁもう、イケイケドンドンな上に無法地帯で何でもありだとちょっと確かにどうなるんだろう?

(山里亮太)恐ろしいぐらいの・・。

(町山智浩)もうグッチョングッチョンになっちゃうんですけどね。で、映画を撮るって言ってもね、サイレント映画なんで。雑なんですよ撮り方が。要するに、お静かにって言うんですね、映画撮影現場に行くとね。

(赤江珠緒)あぁはいはいはい。うん。時代劇で見た事あります。なんかその。

(町山智浩)見た事あるでしょ?静かにしないと入っちゃうから、雑音がね。でも、サイレント映画だから、もうみんな雑談してるし、その辺でノリで音楽かけてるし。

(赤江珠緒)そっか。サイレント映画だと本当全然違う会話してても大丈夫なんですね。

引用:IMDb.com

サイレント映画なので酒もOK、雑談のOK、セリフも適当

(町山智浩)全然大丈夫なんですよ。これね、まず俳優の事を言いますけど、ブラッド・ピットがその当時のサイレント映画時代の1番の大スター、二枚目俳優のジャックという人を演じてるんですね。この人撮影中、現場で酒飲みまくりです。

(赤江珠緒)ほうほうほうほう。

(町山智浩)ベロベロになってるの。それでもカラーじゃないから顔色も映らないし、セリフ回しはデタラメでいいから。いいんですよ別にそれで。

(赤江珠緒)そっかぁ。

(山里亮太)あぁなるほど!

(町山智浩)泥酔状態で撮影してますよこれ。すごい。あと撮影中に人が死んだりするんですよ。

(赤江珠緒)えっ?

(町山智浩)スタントとかそういうのがちゃんと確立されてないし、俳優の人権とかもないから、戦争シーンとかだと、あっ死んでる。っていう状況が起こります。

(赤江珠緒)えっ?そこまで?

(町山智浩)そこまで。めちゃくちゃなんですよ。で、とにかく金が入ってくるから、もうどんどん作るし、規模をどんどん増やしていって。しかも、マーゴット・ロビーという女優さんがいましてですね、ハーレイ・クインというねDCコミックスのヒロインを演じている女優さんですけど、彼女がフラフラっとこのハリウッドのパーティーにやってきて、「ちょっと君映画出て。」つっていきなり主役になっちゃうんですよ。

映画「」のポスター

(山里亮太)そんな世界だったんだ。(笑)

パーティーに女優がたくさん集まる

(町山智浩)そういう世界だったんです当時。だからパーティーにいっぱい女優になりたい人が集まってくるんですよね。で「君出て。」みたいな感じで出されるんですけど、この彼女がそのセットに行ってみたら、天才なんですよ。はいここで泣いてって言われたら、涙がバーッと出るんですよ。で、ストップ。ちょっともう1回良くなかったからもう1回やろうね。はい泣いてって言うと、ブワーッと出るんですよ涙が。

(赤江珠緒)あらすごい!

(町山智浩)これね、本当にマーゴット・ロビーが実際に涙を出してるんで、アカデミー主演女優賞いけるって言われてるんですけど。これ彼女はね、実際のクララ・ボウというその当時のサイレント映画の女優さんがモデルになってるんですが。クララ・ボウっていう人はすごく貧しい所で育って、もう本当にスラム街で育って。でお母さんは精神にちょっと異常があって、ものすごく娘を虐待したんですね。で、お父さんの方はクズ野郎で、その娘をレイプしたり売春させたりしてたんですよ。

(赤江珠緒)ええっ。。

(町山智浩)それで本当にどん底のひどい生活をクララ・ボウは体験したんで、いつでもそれを思い出せば泣けるんですよ。

(赤江珠緒)あららら・・それはキツい境遇でね。そうか。

引用:IMDb.com

クララ・ボウの過酷な経験

(町山智浩)で、その地獄のような所で生きてきたんで、人の心をコントロールする術がすごくて。誰にでも気に入られるし、誰かが求めてる人になれちゃうんですよ。だから女優としての修行はしてないんですけど、生き抜くためにそういう女優としての能力を身につけた人がこのマーゴット・ロビー演じるネリーという女優さんなんですね。で、彼女は大スターになっていくんですけど。でまぁ、そこまでめちゃくちゃやってると、やっぱりこれはまずいよって事に段々なってくんですね。で、もう色んな人達が、キリスト教関係の人達がハリウッドに抗議してる訳ですよ。こんな物は許せるかっていう事で、もう撮影所の周りをデモ隊がデモしてるような状態なんですけども。ただ、思わぬ所から、このサイレント映画のハリウッドは崩壊していくんですよ。トーキーの登場なんです。

(赤江珠緒)あ〜!

(町山智浩)『ジャズ・シンガー』っていう映画がですね1927年に作られるんですね。それで初めて映画に音が付くんですよ。で歌って踊るシーンが出てくるんですけど、この『ジャズ・シンガー』で。そしたらそれまではテレビないんですよ。だから歌って踊るという事はステージ以外では見れなかったんですよ。ましてやアップでプロの歌手の顔が画面に大きく出て歌うなんて初めて見たんですよみんな。

サイレント映画のハリウッドは、音のある映画、トーキーの登場で崩壊していく

(赤江珠緒)初めて見る時のそのね感動ってなんでしょうね。我々は体験できない感じだけど。そうね、すごい事でしょうね。

(町山智浩)でしょう?ウワーーっていう、もう近くで歌っているのを見ている感じなんで、もう熱狂しちゃうんですよ。で、一気にトーキーに行けと全部音出す映画にしろと。ミュージシャンを雇えって事になるんですね。そうするとそれまでジャズバンドをやっていたシドニーっていう黒人のトランペッターがハリウッドにいきなり引きずり出されて、映画に出させられて、いきなりスターになっちゃうんすけど。これも実際にあった話でルイ・アームストロングさんがそういう人ですね。

(赤江珠緒)あ〜、そうか。

(山里亮太)へぇ〜!

(町山智浩)あの人はもう、音が出るようなったらすぐに映画に出ろ!って言われて映画に出させられた人なんですよ。で、次々と音楽映画ができていくんですけど。それが結構やばい事になっちゃうんですよ。

(赤江珠緒)え。

(町山智浩)このブラッド・ピット演じるジャックっていう俳優は、セリフが全然回せないんですよ。しかも声があんまり良くないっていう設定になってるんすね。

(赤江珠緒)あ〜〜、そうですね。サイレント映画だったからっていう人だったんですね。

(町山智浩)そう。でこれ、モデルがいまして。ジョン・ギルバートっていう俳優さんがいたんですよ、その当時。で本当に大スターで、もう大人気だったんですけれども、音声映画になってから、声が高すぎるっていう事で顔がハンサムなのに声が高いからっていう事で一気に人気がなくなっちゃうんですよ。

(赤江珠緒)あ〜〜!でもまぁそういう人いますもんね。確かに。。イメージしてた声とちょっと違うなっていう人とかね。

引用:IMDb.com

イメージしていた声と違う

(町山智浩)そう。えっ!?って。声さえもっと良ければいいのにっていう人って結構いるんですよね。逆に声だけの人もいますけど。(笑)でも、その方が仕事があるよね。結構ね。声だけの人のはね。あと、このマーゴット・ロビー演じるネリーという女優さんは、とにかくその当時のなんというか自由奔放な女性像を体現してたんですごく人気が出るんですね。というのは、1910年まではハリウッドに限らず世界中でものすごくなんていうかコルセットを付けて、骨組みの入ったスカートを履かされて、足まで全部スカートに隠して。で、首の襟の所、あごの下まで襟があるみたいな服を着せられてたんですよ、ヴィクトリア朝って言われてるように。

(赤江珠緒)殆ど露出がないっていう感じの。

(町山智浩)露出がない。ところが1920年代に一気にスカートが膝ぐらいの長さになっちゃうんですよ。でコルセットもなしで下着をつけないドレスが流行るんですね。で、とにかく女の人が自由になって、自由な女性をそのまま表現しているのがこのマーゴット・ロビー扮するネリーで、そのモデルになったクララ・ボウっていう女優さんがそうだったんですね。で、クララ・ボウっていう女優さんはブラジャーを一切付けなかったんですよ。

(赤江珠緒)え。

(町山智浩)だから映画の中で乳首とか、横乳とか、よく見えてたんですよ。それで大人気になって。

(赤江珠緒)それは開放感のために?

(町山智浩)開放感のために。で、野生児って言われてすごい人気だったんですけど。ところが、やっぱりこれはまずいっていう事になるんですけど、厳しくなるきっかけっていうのは一体なにかっていうと、この映画の中でハッキリ描かれてないんですが、大恐慌が起こっちゃうんですよ。

(赤江珠緒)あ〜〜。

大恐慌が起こり厳しくなる

(町山智浩)景気が一気に悪くなっちゃうんです。バブルがはじけて。1929年に。そうすると、みんなパーティーどころじゃなくなっちゃうんですよ。

(赤江珠緒)そりゃそうですね。

(町山智浩)お金ないし。貧乏で。そうすると浮かれ騒いでた物が逆に全部厳しく逆に取り締まられるようになるんですよ。それはまぁいつもそうですよね。景気が悪いと、ねぇ。で、彼女みたいな派手な生き方をしていた女性が叩かれるんですよめちゃくちゃ。で、仕事がなくなってくんですよ。で、色んな理由でサイレント映画のスター達がどんどん仕事がなくなっていってハリウッドが生まれ変わっていくんですけど。その中で、どんどんどんどん、どん底に落ちてく中で一番つらいのはですねブラッド・ピット扮するジャックなんですよ。この人はもう二枚目俳優だった頃はもう奥さんをとっかえひっかえしてて、このモデルになったジョン・ギルバートもですね、4回ぐらい結婚してるんですけど。で、もう豪邸に住んでですね、朝から晩までパーティーやって酒飲んでっていう人だったんですけども。段々仕事がなくなっていく訳ですよ。でもやっぱりそれが自分では認められないんですね。どうしても。なんでみんなあんなに俺に熱狂したのに。最近来る役といえば成人した俳優のお父さん役だよ。

(赤江珠緒)あぁ、そうか。。

(町山智浩)ロマンチックな役が来ないじゃないか。って言って、アクションの役も来ない。

(赤江珠緒)主役じゃない。

(町山智浩)ねぇブラッド・ピットって実は僕より1つ下だから、もう来年還暦なんですよ。

(赤江珠緒)えーー!ブラピも還暦ですか。

(町山智浩)そう。ちょっとショックでしょう?(笑)

(山里亮太)確かに。

引用:IMDb.com

ブラッド・ピットももう還暦

(町山智浩)ちょっとショックなんですけど。でもそれを受け入れられないんですよ、この映画の中のブラピは。なんで俺ヒーローだったのに。なんでそういう役が来ないの?みたいなね。若いお姉ちゃんと恋愛する映画とかなんで来ないの?みたいな感じで、ジタバタするんですよ彼が。ところが途中で段々とわかってくるんですよ。終わったんだと。俺の時代は。

(赤江珠緒)ええっ、寂しい。。

(町山智浩)そう。寂しいんですよ。でもそのブラッド・ピットの演技がいいんですよ!すごくいいんですよ。結局酒ばっかり飲んでたから家族も失っちゃって。1人っきりで金はあるんだけど、もう第一線のスターではないと。それを静かに受け入れていくブラッド・ピットの顔の演技がいいんです!

(赤江珠緒)へ〜!

(町山智浩)あとアル中演技もいいんだ。

(山里亮太)へぇ〜!

(町山智浩)この人自身、アルコール依存症で離婚されてるので。

(赤江珠緒)あぁそうですか!

(山里亮太)役作り?

ブラッド・ピットの演技が最高!

(町山智浩)役作りなのか・・ねぇ、アンジェリーナ・ジョリーにね、離婚されて。それで子供に会えなくなっちゃったんですよね。

(赤江珠緒)それが理由で。

(町山智浩)子供に会う条件としてアルコール依存症を治療するって事でね、リハビリやってたんですよね。でも今でもなんか不仲っていうか、別れた後もアンジェリーナ・ジョリーとはうまくいってなくて、なかなかね、子供に会いづらくて困ってるみたいですけど。その辺の寂しさがね、もう本人の寂しさがガーッと出てるんですよ画面に。ブラッド・ピットを見てるだけで泣いちゃうんですよ。

(赤江珠緒)えーー!

(町山智浩)特に前半チャラチャラ遊んでますからね、この人。後半のもう、静かにね。道からね去っていく感じがね、スポットライトから去っていく感じがもう泣けて泣けてどうしようもないですね。

(赤江珠緒)へ〜〜そうか。

(町山智浩)というね。これ僕はブラッド・ピットはアカデミー助演男優賞、2回目あげてほしいなと思ってるんですけど。

(赤江珠緒)今の話、そのブラピの部分だけでも見たいですね。見たくなる。

(町山智浩)見たいでしょ?もう還暦になるっていうのにね、まだアクションやるぜって言ってるのトム・クルーズだけですからね!

(赤江珠緒)あはははははは!(笑) そうね、実際にね、やってますからね。(笑)

(山里亮太)すごいですよね。

(町山智浩)絶対に認めないからねあの人ね。自分が老いる事をね。

(赤江珠緒)そうか、トム・クルーズもブラピも、そうかぁ。

(町山智浩)そう。ブラピはね、やっぱりそうなんだ、しょうがないんだっていう感じになってくんですけど。まぁこの映画はとにかくすごくて。主人公が4人いる訳ですけども、あと1人ジャズミュージシャンがいてね。その4人のキャラクターをですね、同時進行させて描いてくんですよ。これがまたすごくて。それはね、1916年に『イントレランス』っていう映画があって。

それが古代バビロンと、キリストの受難と、聖バーソロミューの虐殺という事件と、その当時の現在の四つの時代を並行させて描いて、しかもカーチェイスとかをやったりするというすごい映画だったんですね。

(赤江珠緒)へぇ〜!うん。

(町山智浩)で、それを現在に再現しようとしてるのがこの『バビロン』で。今言ったような話だと結構渋い映画、昔の映画だから。昔のハリウッドを舞台にしてるからちょっと古臭い映画かなと思うと思うんですね。でも全然違ってて。音楽も編集も現代的で、もう本当にプロモーションビデオみたいな、ものすごいスピード感で飛ばしていくすごい映画になってますね。

(赤江珠緒)はぁ〜。『ラ・ラ・ランド』とかも音楽とかがすごく印象的だったじゃないですか。

映画「」のポスター

(町山智浩)でしょう?

(赤江珠緒)うん。あの監督ですもんね、そっか。

(町山智浩)あの監督なんですよ。でも『ラ・ラ・ランド』はすごくいいムードの、いいテンポで進んでたんですけど、これはねものすごい暴走していく機関車のような映画です。『バビロン』は。画面もものすごいし。

(赤江珠緒)あれはどうですか?『ラ・ラ・ランド』は色合いとかも綺麗で画面の。映像が。色とかもちょっとこう考えたような配色だったりしてたんですけど。

(町山智浩)これはね、豪華絢爛なんです。最初砂漠から始まって、どんどん色がすごくなって、黄金色になっていきます、映画が。ハリウッド黄金時代だから黄金色なんですよ。で、それがまたね、だんだんだんだんとこうね滅んでいく感じとかね、もう本当に泣けてしょうがないんですけどね。そういう事でね、色々ブラピに勝手に感情移入してますけど。(笑)

(山里亮太)はははは!

(町山智浩)いや、終わっていく事はあるんだよ、受け入れろよトム・クルーズ!って。(笑)

(赤江珠緒)同世代の醍醐味というかね。いいじゃないですか町山さん、どっぷり。え〜いいなー。

(町山智浩)もう最高の映画でしたね。という事で『バビロン』は2月10日に日本公開なんで、是非ご覧ください!

来年2月10日、全国公開となります。今日は『バビロン』、ご紹介頂きました。町山さん、ありがとうございました!

(山里亮太)ありしたっ!

(町山智浩)どもでした!

※書き起こし終わり

○○に入る言葉のこたえ

②『バビロン』というのは滅びたバビロニア帝国の首都の事で、浮かれ騒いでめちゃくちゃになってる状態を言う
④ハリウッドに映画会社を作った理由は、エジソンのせい

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