ベイビーガールの町山智浩さんの解説レビュー
記事内に商品プロモーションを含む場合があります
映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『こねくと』(https://www.tbsradio.jp/cnt/)で、『ベイビーガール』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。
町山さん『ベイビーガール』解説レビューの概要
①ベイビーガールとは、○の呼び方
②主人公はニコール・キッドマン扮するベテランの大企業のCEO
③若い男性研修生に犬として調教されるという話
④Z世代過ぎる研修生
⑤町山さんがきつかったシーンとは
※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。
『ベイビーガール』町山さんの評価とは
(町山智浩)今日はですね今週公開になる2本の映画を紹介するんですが、1本の映画は犬についての映画で、もう1本の映画は猿についての映画なんですが。(笑)
(でか美ちゃん)あ、犬猿。(笑)
(町山智浩)犬猿の仲の映画を紹介します。(笑)まず1本目、『ベイビーガール』という映画です。
〜音楽〜
(町山智浩)これね音楽がすっごいいい映画なんですけど。『ベイビーガール』というのはね、あのワンちゃんをね、いい子いい子ってする時の言葉です。『ベイビーガール』って赤ちゃんの女の子の事ですけど、英語ではその
女の子のワンちゃんに対しては、ベイビーガール、ベイビーガールって言うんですよ、いい子いい子って。
(でか美ちゃん)へぇ、かわいい。
(町山智浩)で、男の子に対し”グッドボーイ”っていうんですよ。
(石山蓮華)あ、聞いた事ある。犬のトレーナーさんが、グッボーイ!って言いながら・・。
(でか美ちゃん)それはなんか、うん。撫でてる。
ベイビーガールとは、犬をいいこいいこする時の言葉
(町山智浩)ところがこの『ベイビーガール』っていう映画は、ニコール・キッドマン扮するですね。彼女は今57歳ですけれども、もうベテランの大企業のCEOの話なんですよ。ところがその彼女がですね要するに何もかも手に入れて、大金持ちでね企業のトップにいる彼女が、新入社員というか新入社員ですらない研修生のですね、若いお兄ちゃんに犬として調教されるっていう話なんですよ。
(石山蓮華)なんだって!
(でか美ちゃん)なんて刺激的な。
(石山蓮華)昼から大丈夫ですか!?
(町山智浩)大丈夫かって話なんであんまり深く話せません。お昼なんで。ただね、これすごい映画でびっくりしました、内容は。で、そのニコール・キッドマンさんはね57歳でもね非常に美しくて頑張ってるんですが、その頑張りをモロに見せちゃうんですよ。いきなりボトックスとか注射してるの。
(でか美ちゃん)そういうその、そこの部分を見せるんですね。
若い男性研修生に犬として調教されるという話
(町山智浩)見せちゃうんですよ。ニコール・キッドマンってほら世間的にいっぱい顔いじってるんだろうって散々言われてるじゃないですか。はい、いじってます。悪かったですねっていう映画なんですよ。
(でか美ちゃん)それはだってね自由ですしね。やろうがやらないが。
(町山智浩)あとやっぱり世間がね、私に若さを求めてるから仕方なくやってんのよみたいなとこもあると思うんですけど。そうすると、このCEOがエレベーターに乗ってると、その若いサミュエルという研修生が乗ってくるんですね。で、あれ?社長、顔、青黒い何かついてますね?って言うんですよ。ボトックス打つと針を打つんで、内部で内出血をして青黒い痣が残っちゃうんですよね。
(でか美ちゃん)ダウンタイムっていうやつですよね。
(町山智浩)そう。それをファンデで消してるんですけど、それを見抜いて。社長ボトックス打ちましたねって言うんですよ。研修生が。(笑)
(石山蓮華)あけすけに言ってくるじゃん?
(でか美ちゃん)Z世代過ぎるだろ。(笑)
Z世代過ぎる研修生
(町山智浩)そうなんですよ。これハリス・ディキンソンっていうイケメンのね俳優さんが演じているサミュエルっていう研修生が、もう社長にタメ口を聞きまくるんですよ最初。で、そのうちに彼女が逆にその研修生に、最初は怒ってるんですよ、なんて失礼な!って言って、それがコントロールされてっちゃうんですよ。精神的に。でね、女社長はね旦那が結構有名なニューヨークの劇作家で、ただ夫婦間の間にどうも性的な満足がないんですね。ちょっと大人の話をしますよ!はい。
お互い還暦前後、アラ還なんですけれども、やっぱりそれがないと、子供も大きいですけど、夫婦仲はやっぱりうまくいかなくなってるんですよ。そこにこのサミュエルというね、セクシーの塊のような男が入ってくるというね。話で、エロい映画かなって思うじゃないですか。
(でか美ちゃん)ね、大分官能的な要素しかないですよ。
(町山智浩)官能的な映画なんですけど、ちょっと驚くような展開を後半見せてくるんですよ。
(石山蓮華)それはどんな感じなんですか?
(町山智浩)あのね、あの・・言えないですが。(笑)さっき『教皇選挙』の話をしましたけど。
(町山智浩)ちょっと宗教的な感じです。
(石山蓮華)宗教的な感じ・・。
(町山智浩)はい。これ以上は言えません。
(石山蓮華)えーーネタバレになっちゃうのか。
(町山智浩)あっあのね、『教皇選挙』のラストと絡んでくるからもう言えないんだ。
(でか美ちゃん)えーー!!待って!『教皇選挙』、見てる人間からしたら、それが絡んでくるって!予想できなさすぎるぞっていう・・。今のあらすじの中だと。
(町山智浩)そうなんです。あの、いい話になってるんですよ。このドロドロな感じで、だってこれ彼女がね、じゃぁ私を抱きなさい!って言うんですよ。その研修生にね。そうするとその研修生は、わかりました。じゃぁそこにあなた四つん這いになってください。えっ!?社長、あんた犬になるんですよ。すごい展開でしょう?
(石山蓮華)ちょっとこれは・・見たいですね。どうなっちゃうんだろう。想像もつかないですね。
(町山智浩)話しにくくてめちゃくちゃ困ってますが。これね、女性を調教するって話だからちょっと差別的なのかなと思っちゃうんですけど、監督で脚本はねハリナ・ラインていう女性なんですよ。で制作もニコール・キッドマンで。ニコール・キッドマンは今ね、若手の女性監督に次々と映画を作らせてるんですプロデューサーとして。
(でか美ちゃん)なるべくこのあらすじだけの状態で見に行った方がドキドキしそうですね。
(町山智浩)その方がいいです。で、ニコール・キッドマンが言うには、女性が監督すると会社の上の方のトップはみんな男ばっかりだから、今のアメリカ。だからなかなか企画が通らないと。だから私が企画を通してるんだって言ってるんですよ。だからそういう点でもね、映画の内容と非常にダブってくるんですよ。つまりニコール・キッドマンはCEOだけども、その裏には出資者がいるんですよ。ジジイどもが。もう嫌らしいジジイどもがいっぱいいるんですけど、その中で頑張ってるのがニコール・キッドマンなんで。その彼女が、ウワアアアアっていう話なんですけど。(笑)
(石山蓮華)ちょっと応援したいですね。
町山さんがキツかったシーン
(町山智浩)僕としてはね、62歳の自分としてはね、このアントニオ・バンデラスが、奥さんを満足させる事ができないダメ夫役っていうのが、キツかった!(笑)
(でか美ちゃん)そうか、見る人によっては色んな所に感情移入できるというか。
(町山智浩)バンデラスってね、80年代はね、世界一のセクシースターだったんです。
(でか美ちゃん)へぇ〜。
(町山智浩)へぇって言ってますけど。
(でか美ちゃん)すいませんなんか、そうだったんだって思っちゃった。
(町山智浩)要するに世界一セクシーな男に選ばれてたし、男性用化粧品とか、モデルしまくってた人なんですよアントニオ・バンデラス。セクシーの塊だったんです。もう、でか美ちゃんの世代にとってはへぇなんですけど。(笑)
(でか美ちゃん)すいません。(笑)
(町山智浩)そんな彼がね、もうダメおっさんをやってるっていうのはね僕の世代にとっては大ショックですよ!
でもなんか俳優としては一種の渋みが出てきたと言うか、幅が広がったって事ですよねきっと。
(町山智浩)そうなんですけどね。それまで殆ど映画出ると必ず上半身、裸になってましたからね。
(でか美ちゃん)それはそれで悩みあっただろうな。(笑)
(町山智浩)あったと思いますよ。(笑)でも今はね、もう渋いおっさんになってるんですが、これね、こんな話ですけどいい話に落ちるんですよ!
(石山蓮華)聞いてると想像つかないですね。どう転ぶのか。
(町山智浩)これね、ぜひね、ご夫婦でも見に行っていただきたいと思います。ご夫婦で行ったりカップルで行くと色々な学びがあると思います。はい。
※書き起こし終わり
○○に入る言葉のこたえ
①ベイビーガールとは、犬の呼び方