地獄でなぜ悪い & 凶悪の町山智浩さんの解説レビュー
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映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』(https://www.tbsradio.jp/tama954/)
で、白石和彌監督の1999年に実際に起きた殺人事件をもとにした映画『凶悪』のネタバレなし解説レビューを紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。
町山さん『凶悪』解説レビューの概要
①ピエール瀧さんは凶悪犯のハマり役!?
②『凶悪』を観たあとにリリー・フランキーさんに会うと怖い
③園子温監督が魂を込めた作品『地獄でなぜ悪い』
④高校生がある日突然、○○○○になる映画『クロニクル』
※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。
映画『凶悪』町山さんの評価とは?
(赤江珠緒)
それでは映画評論家、町山智浩さんにお話を伺いましょう。
今日は、アメリカカリフォルニア州バークレーのご自宅からお電話です。
もしもし、町山さん。
(山里亮太)
もしもーし。
(町山智浩)
はいもしもし、町山です。
よろしくお願いします。
(山里亮太)
(赤江珠緒)
よろしくお願いします。
(赤江珠緒)
先週はね、日本に戻られて。
(町山智浩)
あ、はい。
(山里亮太)
出稼ぎウィーク。
(赤江珠緒)
はい。お疲れ様でした。
(町山智浩)
はい。どうもーあの、山里さんありがとうございました。
あの、娘喜んでましたお土産。
(山里亮太)
あ、よかった、あまちゃんのね。
いろいろお渡しできて。
(町山智浩)
はい。久慈で、あの特にね、あのミサンガ買ってきてくれたじゃないですか。あのーちゃんと、あれが入ってる。
あれ、あれ。あの琥珀が入ってる。
(山里亮太)
久慈の琥珀が入ってる。
(町山智浩)
はい。
あのーもう「貴重だから、つけない」って言ってました。
(赤江珠緒)
あはは(笑)
かわいいー。
(山里亮太)
そこまで喜んでいただいて嬉しい。
(赤江珠緒)
だってもう、夏休みの自由研究をね・・
(山里亮太)
あまちゃんをテーマにね。
(赤江珠緒)
久慈のことを書いたっていうくらいのお嬢様でしたから。
(町山智浩)
そう、大喜びしてました。
どうもありがとうございます。
どうもです。
(山里亮太)
あぁ良かったです!
(赤江珠緒)
ねぇ。そして町山さんはその日本に戻られた時に、あの映画の『凶悪』もご覧になったと伺いましたけれども。
『凶悪』はすごい!
(町山智浩)
はい。『凶悪』すごい映画なんですよ。ご覧になりました?
(赤江珠緒)
はい。見させていただきました。
(山里亮太)
僕まだ見てないです。
(赤江珠緒)
ピエール瀧さんもね、えー出られてますし。
(町山智浩)
これ、園子温監督の『冷たい熱帯魚』系の・・
(赤江珠緒)
はいはい。
(町山智浩)
実話の殺人、連続殺人者の話なんですけど。
殺す、あの殺人者の人がですね、寿司屋の梅さんですよ!
(赤江珠緒)
そうなんですよ。
(山里亮太)
そう!あまちゃんではね、寿司屋の梅さん。優しい大将。
(赤江珠緒)
あの冷たい熱帯魚はでんでんですけどねぇ、うん。
(山里亮太)
でんでんさんね。えー組合長。
(町山智浩)
で、どっちも、あまちゃんのいい人ですよ。
(山里亮太)
そう。
(赤江珠緒)
そうそうそう。
(町山智浩)
あまちゃんのいい人は外に行くと悪いことばっかりしてるんですよ。
(山里亮太)
(赤江珠緒)
ははは(笑)
あまちゃんのいい人は外に行くと悪いことばっかりしてる(笑)
(町山智浩)
で、どんな寿司食べさせるんだかって怖くなりますけど。
(赤江珠緒)
本当。また、悪かったですもんね。
(町山智浩)
そう。ピエール瀧さん、あ、なんか言ってました?瀧くんは。
(赤江珠緒)
ええ。もう瀧さんとはね、そのお話・・でもそれがね、瀧さんがあの、あまりにも自然体というか、ねぇ?
本当に何か、私も何回も言ってるんですけど、あの自前じゃないかな、あの服っていう。瀧さんが着てるセーターとか似合ってて。
(町山智浩)
すごいセンスのあるヤクザの服じゃないですか。
(赤江珠緒)
ははは(笑)
(町山智浩)
自前なのか、あれ。
(赤江珠緒)
でも、あまりにもハマり役といいますか。
(山里亮太)
うん。
(赤江珠緒)
もう何か・・ええ。
ピエール瀧、リリー・フランキーの役どころについて
(町山智浩)
でも、瀧くんは・・瀧くんはっていうと怒られるけど、瀧くんがやっている役はものすごく人を殺すんだけど、
でもそれでもまだ、結構普通の人のところが残っているんですよね、凶悪の中で。
(赤江珠緒)
はい、そうそうそうそうそう。
(町山智浩)
完全に人間の心がない、なんというか、全く人を殺すことに何の感情もない人間がリリー・フランキーなんですよ。
(赤江珠緒)
そうなんですよ、リリーさん。
(山里亮太)
先生でしょ?先生。
(赤江珠緒)
先生。
(町山智浩)
先生、ご飯を食べるように人を殺すんですよね。
(赤江珠緒)
そうそう。笑いながら。
(山里亮太)
僕は原作の方は、原作というか元の本の方は今、読んでるんですけど。
(赤江珠緒)
はい。
(町山智浩)
はいはい。
(山里亮太)
相当怖いんですけど。
(赤江珠緒)
もうあれも東京タワーとオカンのリリーさんはどこに行ったっていうぐらいねぇ。
(町山智浩)
ねぇ。もう本当に何の感情もなく、人をさらっと殺す人なんですよね。
(山里亮太)
へぇー。
(赤江珠緒)
うーん。
(町山智浩)
しかも何人も。
(赤江珠緒)
そうです。
(町山智浩)
リリー・フランキー会うと怖いですよ。
会いました?最近。
リリー・フランキーは会うと怖い?
(赤江珠緒)
あの先週ね、たまむすびにゲストで来てくださって。
その時は下ネタばっかりおっしゃってましたけどね。
(町山智浩)
あの、映画見た後で会いました?
(赤江珠緒)
はい。
(町山智浩)
あ、怖くなかったですか?
(赤江珠緒)
怖かったんですよ。
しかもね、瀧さんと揃い踏みでお会いしたんで。
(山里亮太)
うわぁ!凶悪の2人。
(赤江珠緒)
ちょっと私ねぇ・・
(町山智浩)
2人に会っちゃったんだ。
どっかその後に連れていかれて殺されたって、死体出てこないですよ。
それ、赤江さんの。
(赤江珠緒)
そうそうそう。
(山里亮太)
町山さん、町山さん、映画の話(笑)
(町山智浩)
何かサインさせられませんでした?
(赤江珠緒)
いや、でもね。もう本当そんな感じ。
ちょっと距離をおかないと、大丈夫かなこの2人?っていう。
(町山智浩)
「赤江さん、サインください」とか言って、なんかあの書類にサインさせられませんでした?
(山里亮太)
(赤江珠緒)
ははは(笑)
(山里亮太)
そういう悪いことする、土地をとるためとかにね。
(赤江珠緒)
土地を取るためにね。
(町山智浩)
そう。殺されちゃいますよ本当に、あの2人。
(山里亮太)
町山さん、町山さん(笑)
(町山智浩)
あの2人、どっかで飲んでたら怖いもんね。
しょっちゅう飲んでるけどあの2人一緒にね。
(山里亮太)
親友ですからね、あそこ。
(町山智浩)
めちゃくちゃ怖くて誰も近寄らないと思いますけどね。
(赤江珠緒)
いや本当ですよ。
(山里亮太)
町山さんがあの、スクリーンの中と外の区別がつかなくなってきてしまっている。
(町山智浩)
僕、全然つかないです。普段から。はい。
(山里亮太)
(赤江珠緒)
あはは(笑)
(町山智浩)
ということで『凶悪』いま公開中ですよね?
(赤江珠緒)
はい。うーん。
(山里亮太)
そうなんですよね。
(赤江珠緒)
もう、たいへん話題。
(町山智浩)
はい、もうあまちゃんファンの人は是非観ていただきたいっていう、よくわかんないですけど。
(山里亮太)
いや、あの別です(笑)
(赤江珠緒)
混乱します。ははは(笑)
(山里亮太)
別に梅さんとは全然違います。
(町山智浩)
振れ幅がでかすぎる。はい。
あとね、今週末ね、結構あの見て欲しい映画何本か公開されるんですけど、園子温監督のあの・・
(山里亮太)
『地獄でなぜ悪い』
(町山智浩)
『地獄でなぜ悪い』公開されるんですけど、まだご覧になってないですよね?
(赤江珠緒)
はい。
(山里亮太)
まだ見れてないです。
(町山智浩)
もうとんでもないバカ映画ですからね。
(赤江珠緒)
そうでしたねぇ。
(町山智浩)
もう見る側になっていただきたい。
(赤江珠緒)
そうだそうだ。
(町山智浩)
見てて本当にひどいと思うけど、ほとんど実話っていうところがね。
(山里亮太)
それがすごいですよね。
(赤江珠緒)
ねー。
園子温監督『地獄でなぜ悪い』は殆ど実話、そしてとんでもない内容
(町山智浩)
とんでもない内容ですよね。
(赤江珠緒)
ヤクザさんが映画を撮ろうって思ったっていう映画でしたよね。
(町山智浩)
はい。っていうかもうそれ自体が、別に映画界で普通のことですから。
(赤江珠緒)
ははは(笑)
(町山智浩)
本当に普通のことなんでね。
(山里亮太)
ちょっとバカなことが。
(赤江珠緒)
うん、そう。
(町山智浩)
全然当たり前のことなんですけど。
まぁ、ただその中にね、あの子役アイドルが入ってきたりね、そしてめちゃくちゃブルースリーが入ってきたりしてですね、
めちゃくちゃになってくる映画が、まぁ『地獄でなぜ悪い』ですけどね。
(山里亮太)
(赤江珠緒)
はい。
(町山智浩)
はい。絶対にすごい批判が来ると思うんですよ。
映画を撮るために命をかけるとか死ぬとかね。そんな大袈裟だっていう人がね結構いると思うんですけど、
いるんですよ本当に。映画で死ねる人たちが。
(赤江珠緒)
うーん。
(町山智浩)
園子温をはじめとして。
もうね、もう本当にね、「天国に行きたい」「私は死んで天国に行きたい」っていう人たちには分かんないかも知れないですけど、
映画を撮るためだったら地獄でも行く人たちがいますから。
(山里亮太)
(赤江珠緒)
はぁ〜!
(町山智浩)
『地獄でなぜ悪い』ってことですね、はい。
(赤江珠緒)
そっかぁ。
(町山智浩)
えー、今週末公開で、あの友近さんもあの素晴らしい演技してます。
(赤江珠緒)
ねー。
(山里亮太)
あの僕友近に会って話し聞いたら、もう「本当に素のままで楽しくやれたわ」って言ってました。
(赤江珠緒)
へぇー!
(町山智浩)
楽しくやれたって、大量殺人してますよ(笑)
(山里亮太)
ははは(笑)
(赤江珠緒)
あ、友近さんが?
(町山智浩)
どんなこと楽しくやってるんだっていう(笑)
(山里亮太)
素のままで楽しくやれたっていうのは、それなんだあいつ怖いな。
(町山智浩)
どうなの、それが素なのかって。
(山里亮太)
そうなんですよね。
(町山智浩)
血の海じゃないかって思いますけど。
(山里亮太)
ははは(笑)
(赤江珠緒)
へぇー!
(町山智浩)
あともう1本ありまして。
今週末に公開になる『クロニクル』っていう映画があるんですよ。
映画『クロニクル』について
(赤江珠緒)
『クロニクル』はい。
(山里亮太)
はい。
(町山智浩)
はい。これあんまり、あの宣伝されていないので分からないと思うんですけど、
これ僕あのーもうだいぶ前にあのーもうベスト10に入れてね、大絶賛してた映画なんですけど。
(山里亮太)
(赤江珠緒)
へぇー!
(町山智浩)
公開がすごく長引き・・あの遅れましてですね。
やっと東京限定で、えーと今週末から公開になったんですけど。
(山里亮太)
へーみたい!
(赤江珠緒)
うん。
(町山智浩)
これね、『クロニクル』ってすごく面白くて。
普通の高校生がある日突然その、まぁ、あるきっかけで超能力になるんですね。
で、最初何してるかっていうとスカートまくりとかしているわけですよ超能力で。
(赤江珠緒)
まぁそんなことに。
それかい!超能力使ってやることが。
(山里亮太)
ま、男の夢ですよ。えぇ。
(町山智浩)
そう。それがどんどんどんどんパワーアップしていって、もう最後の方はですね自動車とかを空に放り投げたりですね、戦車を放り投げたりするぐらいの力になってくるんですよ。で、それを普通にその映画として撮ってるんじゃなくて、高校生たちはそのスマホとかビデオで撮りまよね?
(山里亮太)
はい。
(町山智浩)
お互いに今みんなね。
あのー、それだけで映画を作ってるんですよ。
(山里亮太)
(赤江珠緒)
えぇー!!
撮影は、なんとスマホ
(赤江珠緒)
え、ちゃんとしたカメラを使わずにってことですか?
(町山智浩)
そう。ちゃんとしたカメラを使わないで、高校が撮ったビデオで作ってるから本当にあったドキュメンタリーに見えるんですよね。
(赤江珠緒)
はぁー!
(町山智浩)
だから、最初はすごくちっちゃい超能力なんで、その車をちょっと動かしたりとかだから。
(山里亮太)
はいはい。
(町山智浩)
あのー、リアルなんですよ。
それがどんどんどんどん力が強くなっていくのもそういうビデオで撮ってるんで、本当に起こったことのように見えるっていうね。
(山里亮太)
へぇー!
(赤江珠緒)
はぁ〜!
(町山智浩)
本当によくできた映画で、もう低予算でスターも出てないんですけどこの『クロニクル』は絶対おすすめですので。
(赤江珠緒)
はい。
(町山智浩)
もう是非、今週末ご覧になっていただきたいと。
(赤江珠緒)
はぁー、いいですねぇ!
(山里亮太)
観に行きます。はい。
(赤江珠緒)
観させていただこう。
(町山智浩)
はい。ということでね、はい。
<書き起こし終わり>
○○に入る言葉のこたえ
④高校生がある日突然、超能力者になる映画『クロニクル』
町山さんの、複数の映画を取り上げながら展開していくトークが面白いので、是非聞いてみて下さい!