ロサンゼルスのビジネスセンターに落成した巨大なビルが、テロリストに乗っ取られた。
彼らが狙うのは、6億ドルの巨額の債権。
外部と完全に遮断された、このビルの一室に、刑事が一人残っていた。
彼は、ロサンゼルスならぬ、ニューヨークの刑事。
たった一人の刑事と13人のテロリストの凄絶な戦い。
場所が閉ざされたビルの内部ということと、全てがコンピュータ仕掛けで、おいそれと動きがとれないスリル。
ブルース・ウィリス扮する刑事のアクションは、誠に凄絶で、我々観る者をグングン引き込んでいく。
このビルが日系資本のものであるという皮肉や、離婚を目の前にした、単身赴任の刑事という設定などが、いかにも現代的でリアリティーを感じさせる。
監督は「プレデター」のジョン・マクティアナン。
全てが解決したと思わせておいて、次から次へとショッキングなアクションのつるべ打ち。
かなり荒っぽい演出だが、存分に満腹感を味わわせてくれる。
外部から協力したロサンゼルス警察のサージェントが黒人で、ラストでがっちり握手するあたりも、観客層を意識した演出でニヤリとさせられる。