ドリームプランの町山智浩さんの解説レビュー
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映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』(https://www.tbsradio.jp/tama954/)で、『ドリームプラン』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。
町山さん『ドリームプラン』解説レビューの概要
①アカデミー賞候補確実
②プロテニスプレイヤーのウィリアムズ姉妹を育てた父親の伝記映画
③信じられないようなスーパースターのテニスプレイヤーが、一体どうやって育てられたのかという映画
④テニス全然興味ない人もめちゃくちゃ面白いって言うか、ちょっとどうかしてる内容の映画
⑤まだ生まれてもない子供を世界一のテニスプレイヤーにするまでの計画表、ドリームプランを描く
⑥元々テニスは○○のスポーツだった
⑦世界でも最悪の治安の地帯、コンプトンに住む
⑧お父さんは良い人として描かれない
⑨リチャードの許可を得ないで作られたリチャードの伝記映画
※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。
『ドリームプラン』町山さんの評価とは
(町山智浩)『さがす』の次はですね、今日話す予定だった、『ドリームプラン』という映画を紹介します。
(赤江珠緒)はい。
(町山智浩)これはですね、プロテニスプレイヤーのビーナス・ウィリアムズとセリーナ・ウィリアムズっていう姉妹がいますよね。
(赤江珠緒)うん。
(町山智浩)その人を育てた父親のリチャードさんをウィル・スミスが演じて、アカデミー賞確実と言われてる映画なんです。
(山里亮太)確実・・!
アカデミー賞確実
(町山智浩)はい。でこの・・僕テニスはあんまり詳しくないんですが、このビーナス&セリーナ・ウィリアムズっていう人はすごいんですよね?
(赤江珠緒)いや、めっちゃくちゃですよ、もうずっと君臨してましたよ。女子テニス界で。
(山里亮太)女王として。
(赤江珠緒)うん。
ビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹の実績
(町山智浩)なんかすごくって。この人達、グランドスラムっていうのがあって、全オーストラリア、全アメリカ、全フランス、あとウィンブルドンの4つにまとめて優勝するのを何度もやっていて。それプラス、オリンピック優勝で、ゴールデンスラムっていうのがあって。
(赤江珠緒)そうそうそう。なんかお子さんを産んでも優勝したりとかね。最も稼いだ女性アスリート1位みたいになってたり。
(町山智浩)そうなんです。さらにそのゴールデンスラムにさらに乗っけで、全世界女子の総合得点でも優勝するというスーパースラムって言うのも何度もやってると言うね。何度もじゃないか、これは1回くらいか。まぁ記録的に信じられないようなスーパースターのテニスプレイヤーが、一体どうやって育てられたのか?っていう映画なんですね。この『ドリームプラン』という映画は。
(赤江珠緒)興味深い。
スーパースターのテニスプレイヤーが、一体どうやって育てられたのかという映画
(町山智浩)でね、これテニス全然興味ない人もめちゃくちゃ面白いって言うか、ちょっとどうかしてる内容の映画なんで。(笑)
(赤江珠緒)うん?
(町山智浩)まず、どうどうかしてるかって言うと、このお父さんのリチャードさんって言うのは貧しい黒人の夫婦なんですけども、テレビ見てて、あるプロテニスプレーヤーが4日間で賞金を4万ドル稼いだと。まぁ400万円稼いだ。というのを見てびっくりするんですね。年収ぐらいを4日で稼いだ訳ですよ。で、これから子供を作ってその子達をテニスプレイヤーにしよう!って決めるんですよ。
(赤江珠緒)ふふふ。
(町山智浩)まだ子供はいねーのに。
(山里亮太)そこから!
(町山智浩)で、いきなりね、ノート出して。生まれた子がスーパーテニスプレイヤーに、世界一のテニスプレイヤーになるまでの計画表を書くんですよ。
(赤江珠緒)へ〜え!
世界一のテニスプレイヤーになるまでの計画表
(町山智浩)このおっさん。80ページぐらいの計画表を書くんです。でね、テニスをね、まず生まれた子達に、その姉妹に、ビーナスとセリーナに教えるんですけど、この人テニスをやった事がないの。このリチャード。
(赤江珠緒)いや、それがびっくりだったの。あのウィリアムズ姉妹のお父さん、テニスやってないんだ・・!
(町山智浩)そう。元々、テニスって白人の金持ちのスポーツなんですよ。
(赤江珠緒)そうか、うん。
(町山智浩)で、彼が言うには、南部の黒人だからKKKから逃げるのに忙しくてテニスなんかやった事ねーよとか言ってるんですけど。
(赤江珠緒)すごい・・。(笑)
(町山智浩)本当に見様見真似でこの子達にテニスを教えるんですけど、でね、教え方もなかなかめちゃくちゃでね。朝から晩までずっとやらせるんですよテニスを。
(山里亮太)わ〜ひたすら練習。
朝から晩までずっとテニス
(町山智浩)まぁ学校は行かせるんですけど。で、あまりにもテニスばっかりやらせてるんで近所の人がですね、「児童虐待だ」って言って警察に通報して逮捕されたりしてるんですよ。
(山里亮太)へ〜〜!それぐらい?
(町山智浩)それぐらい。で、またね彼自身は夜警をしててですね、奥さんは看護師をしてて。で、昼間の間はテニスをお父さんが教えて、夜になるとお母さんが勉強を教えて、お父さんは夜警として働くっていうギリギリの生活をしてて。で、ちっちゃいちっちゃい部屋に奥さんの連れ子3人とこのビーナスとセリーナの2人、5人の子供を詰め込んで貧しく暮らしてるんですけども。まぁどこでするかって言う事になるんですね、そのテニスの練習。この人達ね、コンプトンっていう所に住んでるんですよ。
(山里亮太)はい。コンプトン?
(町山智浩)コンプトンっていうのは、N.W.A.っていうラップグループが出てきた所で、『ストレイト・アウタ・コンプトン』っていう映画に出てくるんですけども、アメリカでも、最悪。だから世界でも最悪のギャング地帯、犯罪地帯、殺人地帯なんですよ。
(山里亮太)えーーーっ!
世界でも最悪の地帯、コンプトンに住む
(町山智浩)そこの公園で、誰も使わないテニスコートがあるんで、そこで教えてるんですね。で、そうすると近所のギャングがちょっかい出しに来る訳ですよ、女の子ばっかり集まってるから。で、うちの子にちょっかい出さないでくれって言うと、ボコボコにされちゃうんですね、ギャングにね。すると、お父さんはですね、夜警やってるから拳銃を取り出してそのギャングどもを殺しに行くんですよ。
(赤江珠緒)ええっ・・ええっ?(笑)むちゃくちゃ。
(町山智浩)むちゃくちゃなんですけど、これ嘘だろうと思ったら実話なんですね。
(山里亮太)えぇっ!
(町山智浩)殺してないんだけど、殺そうとしてるんですよ。なかなかすごくてね。このお父さんすごくて、とにかく自分が「テニスやれ!」とか言うと、子供達には「パパ、イエス、パパ!」っていう風に答えるように教え込んでて子供達に。軍隊形式なんですよ。
(山里亮太)はー・・!
(町山智浩)で、その子供達に将来、えらくなった時のインタビューの練習をするんですけど。例えばこの「ビーナスさん、あなたにとって人生の中で1番の親友はどなたですか?」って、まぁアナウンサーのフリすて聞くと、娘は「パパでーす!」って答えるように訓練するんですよ。(笑)
(山里亮太)ははははは!
(町山智浩)すげえと思って。
(赤江珠緒)徹底してる!
(町山智浩)徹底してる!でね、じゃぁなんでこんな非常にひどいギャング地帯に住んでるかっていうと、元々はロングビーチっていうちょっと安全な所に住んでたんですよ。でもその貧困のどん底の暴力地帯で育てる事によって、子供達がタフに育つっていう理由でそこに引っ越してるんですよ。
(赤江珠緒)あ、わざわざ!?
子供達をタフにする為にコンプトンに引っ越した
(町山智浩)わざわざ!何者?っていう話なんで。もう、あらゆる点でね、本当にどうかしてるお父さんなんですけど。子供達がね、ちょっとした試合で勝って、ワーイ!って喜んでると、こんなもんでぬか喜びすんじゃねえ!って子供達をそのギャング地帯のど真ん中に・・とかね、あと、いい所もあって。貧しい所に暮らしてるんですけど、すごい金持ちの街とかに行ったりするんですよ。すると豪邸が並んでたりするんですよ。そうすると、あぁ豪邸だね、この人達は金持ちだねとは言わないんですよ、このお父さんは。リチャードさんは。「これよりももっとデカい家をいくつも、お前達は持つようになるからな!」って言うんですよ。
(山里亮太)ほえ〜〜。
(町山智浩)これはなかなかね、いい教育で。みんな結構いい家とか見ると、「あぁすごい豪邸ねぇ。」とか、言ったりするじゃないですか。そうじゃなくて、「これよりもデカい家をお前達は持つからね。」って教えるんですよ子供達に。
(赤江珠緒)ほぉ〜〜。
(町山智浩)これ、だからすごくモチベーションと自信はね、与えていくんですねこのお父さんは。ただね、お金がないから。コーチってものすごく高いんですって、テニスの。だから、お金でコーチ雇う事はできないから、コーチ達をさっき言ったドリームプランの計画書を見せてですね、この子達は将来めっちゃくちゃすごい選手になるから、あんた達もコーチをやってれば大儲けできるよって言って勧誘して回るんですよ。だからタダでコーチをしてくれって回るんですよ。
(赤江珠緒)は〜〜!揺るぎない何か自信があるんですね。
コーチビジネス
(町山智浩)でもオリンピックに出る人ってほら、フィギュアスケートとかもそうですけど、コーチってそれじゃないですか。コーチビジネスっていうのは存在する訳ですよ。で、その子達が色んなね、懸賞金を取ったり、例えばNIKEとかと契約して、契約金を取ったりすると、その何パーセントかを取れるんですよコーチは。
(赤江珠緒)そうね。
(町山智浩)そういう契約なんです。だから投資なんです。で、非常に有名なフロリダにテニスアカデミーがあるんですけど。寄宿制のね。錦織選手なんかもそういうアカデミーにね、留学してたんですけど。そこにとうとうこのビーナスとセリーナは迎えられるんですよ。つまり彼女達はもう将来ね、大スターになるからっていう事で、タダにするだけじゃなくて、コーチ料を。この家族が住む家と、家族達の生活費も出してくれるんですよ。
(山里亮太)ええっ!そうさせるほどの魅力がノートにあったんですね、そのドリームノートに。
(町山智浩)いや彼女達の能力なんだと思います。
(赤江珠緒)もう才能が・・!
(町山智浩)その段階で12歳ぐらいなんですよ。だから、これは絶対いけると思ったんですね。ただ、そういう所に行ってもこのお父さんこういう人ですからね、コーチにバンバン口出すんでものすごく嫌われていくんですけど。
(山里亮太)わーー・・1番タチ悪い・・。
(町山智浩)この映画ね、成功物語なのかと思って見たら、そうじゃなくて。このお父さん、あんまりいい人として描かれてないんですよ。
(赤江珠緒)えっ、そうなの?だって結果的にはすごいね、もう大成功じゃないですか。
(町山智浩)結果的には大成功なんですけど、ものすごく傲慢な人なんですよ。
(山里亮太)そうなんだ・・!
お父さんは良い人として描かれない
(町山智浩)でこれね、元の英語タイトルが『King Richard』って、”リチャード王”っていうタイトルなんですけど、それは実際にこのリチャードさんがあまりにも傲慢だから王様気取りだって言われてた事を元にしてるんですよ。
(赤江珠緒)それ、悪口じゃないですか。(笑)
(町山智浩)悪口なんですよ。
(山里亮太)これ、”子育ての参考に”とはいかないんだこれ。(笑)
(町山智浩)そう。いい所だけ取るしかないと思うんですけどね。とにかく最初から世界一にするっていう事でやってて、で、勉強もさせるんですけどね。テニスばっかりしてないで勉強しろ!って言うんですよ。どうしてかって言うと、将来世界的な選手になった時に、フランスとかドイツとかイタリアでもインタビューされるだろうと。その時に現地語で喋れるようにって事で徹底的に勉強させるんですよ。
(赤江珠緒)すごいねでもね。それ役に立つもんね確かに。
(町山智浩)そう。だから12、3歳で4か国語しゃべれるようになってるんですよ、この姉妹は。
(赤江珠緒)うわ〜。
(町山智浩)すごいんですけど。じゃぁなんでそこまでやるのかって言うと、そのリチャードさん曰く、「俺は実は南部でものすごい差別を受けて育ったんだ。」と。「白人にボコボコにされた時もある。」と。で、「その時、父親は助けてくれなかった。誰も俺をリスペクトしなかったんだ、今まで。だから、俺は娘達を世界中の人にリスペクトさせたいんだ!」って言うんですよ。
(赤江珠緒)あーーーなるほど。それが原動力。
(町山智浩)原動力なんですけど、ただね。奥さんはね、ちょっとぶち切れるんですよ。このリチャードに。奥さんの演技が素晴らしいんですけど、アーンジャニュー・エリスっていう人が演ってまして。あまりにも自己中心的な父親なので、とうとう最後ぶち切れるところがあるんですけど。「あんたらね、仕事してないじゃないの!」って言うんですね。「あんたその前にセメント会社をやってたけど失敗したでしょ。クリーニングビジネスもやったけど失敗したじゃん?自分がうまくいかないから娘で金稼ごうとしてるだけでしょ!?」って。この奥さん。で、さらに「俺は家族を大事にするとか言ってるけど、あんた、前の家族、前の奥さんとの間に5人の子供を作ったけども、養育費も送らずにほったらかしにしてるでしょう?」って。
(赤江珠緒)えっ、そうなの?(笑)
(町山智浩)そうなんだって。
(赤江珠緒)あら〜。
(町山智浩)「息子が来て養育費をくれって出てきたわよ」って言うんですよ奥さんが。そういう人としてものすごく欠陥だらけの男としてリチャードは描かれてるんですけど、その辺もすごくて。ウィル・スミスがこういう役をやるという事はね、この人いつも自信たっぷりの役ばっかりだったんで。非常に珍しいですね。で、この映画はね、彼が主人公にも関わらず、そのリチャードさんが主人公なのにも関わらず、この映画はね、リチャードさん自身は見てないらしいんですよ。
(山里亮太)えーー。
(町山智浩)なんと。(笑)これね、制作をしたのはウイリアムズ姉妹なんですね。
(赤江珠緒)ほお!
(町山智浩)で、リチャードさんはこのウイリアムズ姉妹が成功した後、奥さんに離婚されてるんで、縁がなくなってて。(笑)
(山里亮太)えーー!
(赤江珠緒)あっ、そうなんだ。
(町山智浩)そう。彼の許可を得ないで作られた彼の伝記映画なんです。
(赤江珠緒)えーー!
彼の許可を得ないで作られた彼の伝記映画
(町山智浩)すごい変な事になってますよこれ。本人は見てないと言うね。悪い事も全部描いてるんで。
(赤江珠緒)ちょっと複雑ですね。でも、このお父さんのそれがなければウィリアムズ姉妹はいなかった感じですもんね。
(町山智浩)いなかったんですよ。ただこの映画のポイントは、その父親が頑張りましたって事ではなくて、この娘2人が父親からどのように自立していくかっていう物語なんですよ。
(赤江珠緒)ほお〜〜。
(町山智浩)でね、その姉のビーナスがそのコーチにね、コーチが彼女をコーチする資格があるかどうか、タダでね。判断する時に、コーチはこう聞くんですよ。「父親に言われたからとかそういう事じゃなくて、君自身が、将来何をしたいんだ?君自身の夢は何なんだ?」って聞くんですね。そうするとビーナスは、「ウインブルドンで誰よりも多く勝つ事です。」って答えるんですよ。で、コーチはこの子はいける!と思って。要するに彼女は、「勝ちたいです!」ではなくて「勝ちます!」って言うんですね。で、彼女をコーチする事を決めるんですけど、今度は、妹のセリーナに向かって、「君は?」って聞くんですね。「君の夢は?」って。そうすると彼女は、チラッとお父さんを見ちゃうんです。そしたらコーチは彼女を取る事をやめるんです。つまり自分の意志でやってないと。お父さんに言われたからやってるんだと。お父さんを気にしてるから。で、コーチしないんですよ、彼女の方は。で、それが悔しくてセリーナはめちゃくちゃ頑張って、「お姉さんを越えてやる!」っていう風に頑張って、実際に超えちゃうんですよね。
(赤江珠緒)そうですよね。結果セリーナは、その・・稼いだ額でも上回ってきますもんね。
(町山智浩)そう。勝った数でもお姉さんを越えるんですけど。つまり自分自身のモチベーションじゃなかった物を自分の闘志に変えていく話なんですよ。この2人が。
(山里亮太)なるほど!
(町山智浩)父から自立して。っていうね話なんですけど。まぁとにかく金額とかを聞いてると気が遠くなるような話でね。これ、ビーナス・ウィリアムズがプロデビューしたのは14歳なんですよ。
(赤江珠緒)14歳か!
(町山智浩)それで、40万ドルの賞金を取って、しかもリーボックとの契約を取るんですけど、リーボックとの契約が、なんだっけ。。1200万ドル。12億円。
(山里亮太)うわ!
(赤江珠緒)14歳で。
(町山智浩)14歳です。これはすごいんですよ。というね話でね。これね、変なお父さんではあるんですけども。1つ間違ってないのはとにかく、「お前らはナンバーワンだ!」と。「うちの娘はナンバーワンだ!誰にも負けないよ!」と。言い続けた事なんですね。絶対に勝つと。それが彼女達の中に自信を作って、それこそ父親からも自立していく自信を育てたって事は間違ってないんですよ。そこがね、この映画の中でね、この女の子達が、ウイリアムズ姉妹達がね、みんなで楽しく歌う歌があって。それが今、流れてると思うんですが、ホイットニー・ヒューストンの『Greatest Love Of All』という歌なんですね。
(町山智浩)これ前も何回か『たまむすび』でかけたんですけども、これ元々はモハメド・アリの映画の為に作られた歌なんですよ。モハメド・アリが「The Greatest」って言われてたからそれを歌にした物で、これ、「この世で1番グレートな愛とは何か?」って言うと、「自分を愛する事なんだ」っていう歌詞なんですよ。で、アフリカ系の人達はさっき言ったみたいに自分を愛する事がなかなかできなくて、前から差別されてるから。「自分が最高だ」とか「自分は勝つ」っていう気持ちになかなかなれずに育てられたから、モハメド・アリは自分の事を「Greatest」って言い続けたんですよね。で、これは、まず自分を愛する事が全ての始まりだと。この歌は。自分を愛せないと人も愛せない。そこから始めようっていう歌なんですよ。
(赤江珠緒)そうか・・。そうね。
(山里亮太)なるほどな。
(赤江珠緒)この姉妹にそれだけ植え付けたんですね、このパパはね。
(町山智浩)そう。このお父さん、色々間違ったお父さんなんですけど、そこの部分だけは正しい教育だったんですね。
(赤江珠緒)そうか。え、ウィリアムズ姉妹は今パパとの関係はどうなんだろう?気になりますけど、ダメなのかな?
(町山智浩)なんかよくわからない関係みたいですけど。疎遠みたいですけど。という事であの、この映画のビデオも送ったけど見てるかどうかわからないってコメントしてました。(笑)
(山里亮太)ははははは!
(赤江珠緒)あ、送ったけど。(笑)あぁ、そう?
(町山智浩)そういう所はね、おかしいんですけど。そういう事でね、非常に素晴らしい歌だったんですけども。『ドリームプラン』は、2月23日から日本公開ですね。
(赤江珠緒)はい。また本当、映画みたいって言うけど、本当の話ですからね。
(山里亮太)実話だもんね!
(赤江珠緒)とんでもないね、話ですね。『ドリームプラン』は2月23日から公開。町山さん、ありがとうございました。
(山里亮太)ありしたーっ!
(町山智浩)どもでした!
※書き起こし終わり
○○に入る言葉のこたえ
⑥元々テニスは白人の金持ちのスポーツだった