北欧の闇に異色のコンビが迫る
2021年8月16日 12時01分
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総合評価:
4.0
サイドを刈り上げた大胆なヘアースタイル、顔面にはきらりと光るピアス、背中には龍の入れ墨、天才的なハッキング能力。型破りなヒロイン・リスベット・サランデルを、ルーニー・マーラーが時にクールに時には情熱を湛えて演じています。全身を黒のタイトなレザースーツに身を包んでオートバイに乗り込み、犯人を猛スピードで追跡するというハードなアクションシーンも用意されていますよ。
40年前に孤島のお屋敷から消えた少女の行方と、敏腕記者のミカエル・ブルムクヴィストが調査中の有名財閥とが少しずつリンクしていく展開がスリリングです。大企業から報道機関への圧力、成年後見人制度を悪用する弁護士、若い世代へのネオナチズムの浸透... 平和で寛容なイメージの強いスウェーデンの、社会の暗部にもしっかりと光が当てられていました。
謎めいた過去を抱えていて多くを語ろうとはしないリスベットと、ミカエルとのバディものとしても楽しめるでしょう。無事に事件を解決してクリスマスの夜を迎えた時に、ふたりの間にロマンスが芽生えるのかにも注目しながら観てください。