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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスの町山智浩さんの解説レビュー

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2022年04月28日更新
突拍子もない事をして自分の枠を破壊する事で、1つの才能が芽生えていくんですよ。で、そういうね、結構いい話だなって。(中略)まさか泣ける展開は期待していなかったんで。(中略)これは面白かったです。もう結構、今年見た映画の中でもベスト級に入りますね。(TBSラジオ「たまむすび」より)

映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』(https://www.tbsradio.jp/tama954/)で、『Everything Everywhere All at Once』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。

町山さん『Everything Everywhere All at Once』解説レビューの概要

①『Everything Everywhere All at Once』は”なんでもどこでも、いっぺんに”という意味
②多元宇宙、枝分かれした別の世界があるというSF映画
③カンフーアクション映画でもある
④主演は映画史上最強の女性カンフースターであるミシェル・ヨーさん
⑤コインランドリーを夫婦で営み、1人娘のいるお母さん役
⑥別の世界線では大金持ちになっている
⑦他の多言宇宙と直結する為には○○○しなければならない
⑧色々な映画のパロディーシーンが
⑨悪の帝王は○○○○だった
⑩なんと泣ける展開に

※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。

『Everything Everywhere All at Once』町山さんベスト級!?

(町山智浩)今日紹介する映画がものすごくややこしいので、前振りなしでいきなり映画の説明から始めないと時間がないと思いますんで始めまーす。

(山里亮太)おっ。

(赤江珠緒)はい!

(町山智浩)タイトルがものすごく長いんですよ、この映画。まだね、日本公開は決定してるんですけど公開日も日本語タイトルも決まってないんで英語タイトルのままなんですけども、『Everything Everywhere All at Once』っていうタイトルなんですね、英語のタイトルが。これは日本語に訳すと、”なんでもどこでも、いっぺんに”という意味ですね。これはね、”多元宇宙”についての映画なんですよ。多元宇宙って言うのは他に”マルチバース”とか”マルタイバース”とか”並行宇宙”とか言うんですけど。うーん、例えば・・赤江さんって子供の頃、アナウンサー以外に何かなりたかったものってあります?

(赤江珠緒)旅館の女将さんですかね。

(町山智浩)旅館の女将さん。あと何?

(赤江珠緒)植木屋さん。

(町山智浩)植木屋さん。うんうん。もしかしたらそっちに行ってたかもしれないですよね。

(赤江珠緒)はいはい。

(町山智浩)そっちに行った世界。つまり赤江さんが旅館の女将さんをやってる世界とか、植木屋さんやってる世界もどこかにあるっていう考え方があって。

引用:IMDb.com

多元宇宙、枝分かれした別の世界という考え方

(赤江珠緒)ほーう、なるほど。人生でなんか色んな選択をする中で他のやつもあったろうって。

(町山智浩)そうそう。枝分かれした世界もどこかにあるはずだって言うのが非常に物理学的な、数学的なですね仮説があるんですね、そういう。それを多元宇宙とか並行宇宙とかマルチバースって言うんですよ。そういう、色んな宇宙がいっぺんにっていう意味のタイトルなんですね。この『Everything Everywhere All at Once』っていうタイトルは。

(山里亮太)ほお!

(町山智浩)で、SF映画なんですけども。カンフーアクションでもあるんです。

(山里亮太)カンフー?

カンフーアクション

(町山智浩)カンフーアクションです。で、主演はミシェル・ヨーさんっていう女優さんで、この人はね、たぶん映画史上最強の女性カンフースターなんですね。ジャッキー・チェン主演の『ポリス・ストーリー3』で日本には知られるようになったんですけども。

映画「」のポスター

あと『グリーン・デスティニー』とかですね、

映画「」のポスター

007 トゥモロー・ネバー・ダイ』とかですね、出演して。

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例えばカンフーだけじゃなくてバイクでね、走る列車の屋根に着地したりとかですね。

(赤江珠緒)あぁすごいアクションスターだ本当に。

(町山智浩)すごいアクションスターなんですよ。スタントなしでね、ヘリコプターをバイクで撃墜したりとか、そういうアクションをしてた女性で。僕と年齢が同じなんで、今年還暦なんですけど。

(赤江珠緒)えー!

(町山智浩)だから最近はアクションはあんまりなくて、それでもね、『クレイジー・リッチ!』っていうハリウッド映画でね、

映画「」のポスター

アジア人しか出てこないハリウッド映画として大ヒットした『クレイジー・リッチ!』で、大金持ちのマダムの役でしたね。で、このミシェル・ヨーさんは実際の実生活でも大富豪で、映画スターとしてもすごいんですけども、だってハリウッドでやってますからね。ただね、最初の旦那がね、アジアにおけるラルフローレンとかデュポンの代理店の経営者で、高級ブランドのコングロマリットの経営者でですね、次の旦那はね、フェラーリのF1チームの監督かな?

(山里亮太)はぁ〜!

(赤江珠緒)ほー!面白い!

(町山智浩)すごい旦那なんですよ。だからね、誰よりもガチで喧嘩が強くて、誰よりもリッチな本当にねアジア映画界の女王がこのミシェル・ヨーさんなんですよ。

(山里亮太)最強だ!

(町山智浩)最強なんですよ。で、この『Everything Everywhere All at Once』では彼女はただのお母さん役なんです。はい。で、彼女が演じるのはアメリカに移民した中国人のイヴリンという女性で。もう還暦近くてですね、ずっとアメリカでコインランドリーを夫婦で細々と経営してきてるんですけど。商売があんまりうまくいってなくてね。で夫婦仲も悪くなって、旦那とも離婚寸前という状況で、しかも1人娘がちょっと、まぁ彼女から見たらあんまり出来が良くなくて。とっくに成人してるんですけど、なんかもうフラフラしてて働いてない感じでね。で家にもあんまり寄りつかないんですよ娘が。

(赤江珠緒)ちょっと状況としてはパッとしない感じねぇ。

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コインランドリーを夫婦で営み、1人娘のいるお母さん役

(町山智浩)パッとしないんですよ。しかも1人娘が恋人を連れて行くわって言って、久しぶりに帰ってきたと思ったら、その彼女が連れてきた恋人は女性でね。まぁレズビアンなんですけども。イヴリンさんは中国人だから非常に保守的でね。家を重んじるのでね。がっかりしちゃうんですよそれで。で娘を受け入れられないってね。すると娘もがっかりして母親と仲悪くなっちゃって。で、しかもね税務署から「税金の申告がおかしい!」って呼び出しをくらっちゃうんですね、このイヴリンさん。

(赤江珠緒)あらら。

(町山智浩)それで「カラオケマシンが入ってるけど、どうしてカラオケが必要なんだ?」って。コインランドリーで。って言われてね。で実は彼女は子供の頃、歌手になりたかったんですよ。だから買ったんだけど、それはあんたの個人の趣味でしょって言われたりしてね、で、税務署に来なさい!って言われて呼び出しをくらって、夫婦で税務署に行くんですけど。そうすると何故か税務署の職員がですね、次々と彼女に襲いかかってくるんですよ。

(赤江珠緒)えっ?

(町山智浩)カンフーでね。で、実はその税務署の職員は、この宇宙全部をですね、ブラックホールに吸い込ませて滅ぼそうとする悪の帝王に操られた戦士達なんですよ。

(山里亮太)ほう?

(町山智浩)でね、平凡な主婦のイヴリンさんが、この宇宙を滅亡から救う戦士として選ばれるんです。

(赤江珠緒)え、えぇ。。うんうんうん・・?

戦士になり税務署の職員と戦う

(町山智浩)で、どういう風に戦うかって言うと、その多元宇宙には、カンフーができるイヴリンさんもいる訳ですよ。で、そこと直結させて、脳を。で、そこからカンフーができる自分の能力や経験をダウンロードして、カンフーで戦うんです!

(赤江珠緒)ふーん!ふん。

(山里亮太)へー!面白そう。

(町山智浩)という映画なんですよ。もうめちゃくちゃややこしいんですけど、話が。その彼女が、イヴリンさんがカンフーをやってる世界って言うのは、彼女は子供の頃からカンフーをやってたんで、それをずっとやってね。そのままカンフースターになって映画スターになって、大金持ちになってると言うミシェル・ヨーさん自身なんですよ、それは。そっちは。

(赤江珠緒)あぁ本当だ。

(山里亮太)別の世界線が。

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別の世界線では大金持ちになっている

(町山智浩)別の世界線がね。で、他にも色んな世界があって、例えば彼女は料理がすごく上手だったんで、スーパーシェフになってる世界もあるんですよ。で、他にも色々・・例えば歌がうまかったんで歌手になってる世界もあって、それぞれの能力を使うんですね。例えばその敵が迫ってきた時に近くにですね、ナイフとかそういうのがあると、そのナイフを二つ持ってですね、その彼女がやってるシェフって言うのはアメリカに鉄板焼き屋で、Benihanaっていうチェーンがあるのご存知ですか?

(赤江珠緒)いや・・。

(山里亮太)いや・・存じ上げないです。

(町山智浩)あのね、日本の鉄板焼きと同じで野菜とか肉とかを焼いたりするんですけど、2本の包丁で踊りながらカンカンカンカン!ってリズムを奏でながら料理を作るんですよ。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)で、その能力を自分にダウンロードして。

(山里亮太)あーなるほど。

(町山智浩)2丁包丁でガンガンガンガンって敵と戦ったりするんですね、イヴリンさんは。で、そういう話なんですけども、もう1つはその他の世界に行く為には、他のその多元宇宙と直結する為にはすごいショックを与えないとならないんですよ。とんでもない事をしないとならないんですよ。例えば、ハエを鼻の穴から吸い込むとかですね。

(山里亮太)えっ?

(赤江珠緒)えっ?

多元宇宙と直結する為に

(町山智浩)そういうバカげた事をするとショックで多元宇宙と直結するんですよ。別の宇宙と。

(赤江珠緒)あっ・・そういうのがスイッチなんですか。

(町山智浩)それがスイッチになってて。だから、いちいちバカな事をしないとならないんです。

(赤江珠緒)はははっ。ほーう。

(町山智浩)で、なんかないのか?って言って紙を探して、紙で指の股のところをサッと切って、「イテー!」って言うとそれでバーンと多元宇宙に飛ぶんですよ。

(山里亮太)はー!

(赤江珠緒)あっ、毎回そういう違うバカな事をしなきゃいけないの?

(町山智浩)違うバカな事をしないとダメなんですよ。

(赤江珠緒)へぇ〜!

(町山智浩)ところが敵の戦士達も・・戦士って言うかまぁ単なる税務署の職員なんですけども、彼らも何かバカな事をすると、別の、全ての人がどこかの世界ではカンフースターなんですよ。

(山里亮太)は〜〜!

(赤江珠緒)ほうほうほうほう!

(町山智浩)だから、その自分のカンフースターの世界と直結する為に、彼らはですね、何かをお尻に入れようとするんですね。そこら辺にある物を。で、それを入れると彼らがパワーアップしちゃうから、彼らにお尻に物を入れさせないようにとミシェル・ヨーさんは戦うという、何がなんだかわからない世界になってくるんですよ。(笑)

(赤江珠緒)すごい世界観の話ですね、それ。(笑)

(山里亮太)めちゃめちゃ面白い。(笑)

(町山智浩)コメディです。これ。

(山里亮太)ですよねl

引用:IMDb.com

色々な映画のパロディーシーンが

(町山智浩)コメディです、もちろん。(笑)で、とにかくね、色んな映画のパロディーがあって、例えばその彼女はスーパースターになっている世界、つまりミシェル・ヨーさん自身になっている世界では、その実際には結婚してる彼とは別れてるんですね。幼なじみだったんですけど。ところがその彼がですね、すごい成功したビジネスマンとして、すごい高そうなスーツを着て、映画のプレミアに現れるんですよ。ある世界では結婚してるんですけど、その世界では結婚してないんですね。で、僕ら何十年も遠回りしちゃったけども、またやり直せないかな、みたいなメロドラマが始まるんですよ。大人の。そこの部分は、ウォン・カーウァイという監督が作った、『花様年華』というですね、メロドラマの傑作があるんですね。ラブロマンスの。その映画の完全なパロディーになってるんですよ。そっくりに演出しています。この部分は。で、彼女が、Benihanaのシェフなっている世界ではライバルのシェフがいて。めちゃくちゃ料理がうまいんですけど、なんか怪しいなって思って頭に被ってるあのシェフの帽子あるじゃないすか。それをスポン!って取ったら、頭の上にアライグマが乗ってて。

(山里亮太)ほう!?

(町山智浩)で、その彼を、こうマジンガーZみたいに操って料理を作ってる事がバレるっていう話になってんですね。それはピクサーアニメの、『レミーのおいしいレストラン』のパロディーなんですよ。

映画「」のポスター

(山里亮太)あっ!はいはいはい!あのネズミがコントロールするやつだ。

(赤江珠緒)あ〜〜ネズミのね、うん。

(町山智浩)そう。ネズミがダメなシェフを操って、料理を教えてあげるっていうアニメがあったじゃないですか。それなんですよ。で、それぞれの宇宙が色んな映画のパロディーになってるんですよ。で、ある世界は『2001年宇宙の旅』のパロディーになってて、『2001年宇宙の旅』って映画の始めの方で人類になる前の猿人がですね、骨を道具に使って敵を倒す事を覚えて人類に進化してくっていうシーンがあるんですけど。

(赤江珠緒)あったあった、はい。

(町山智浩)それがですね、骨じゃなくて何故かその人類の祖先が、指がですね、ソーセージになっちゃうんですよ。(笑)

(赤江珠緒)へへへっ。(笑)

(町山智浩)全然訳がわかんない。(笑)指がソーセージになって、そのソーセージの指をバンバン振り回して敵を倒す事で、人類がソーセージの指を持った種族として進化した世界なんですよ。

(赤江珠緒)この辺で振り落とされた感があるんですけど町山さん。(笑)

(町山智浩)そう!全くわからないんですよ、そのシーン!その意味は何?って言う。(笑)全然わからないんですよ。

(赤江珠緒)へぇ〜〜!

(町山智浩)そういう、めちゃくちゃな内容になってるんですよ。でね、ただわかってくるんですけども、その宇宙をめちゃくちゃにして破壊して何もかも消してしまおうとする悪の帝王って言うのは実は自分の娘だったという事がわかってくるんですよ。

(赤江珠緒)ええっ?

悪の帝王は自分の娘だった

(町山智浩)で娘は、要するにママのせいで私の人生は滅茶苦茶よ!こんな世界なんか全部滅ぼしてやる!ってなってるんですよ。

(赤江珠緒)は〜・・。

(町山智浩)その娘と戦わなきゃなんないんですよ。それでまたおじいちゃんがいて、まぁヨボヨボのおじいちゃんがいてね。「こんな孫はね、ダメな孫だから、私が躾けてやる!」って言ってね、そこら辺の機械を体中にくっつけてね、パワードスーツでガンダムみたいになってね、娘に対して襲いかかったりとかして。

(山里亮太)へ〜!

(町山智浩)もういい加減な事をその場で思いついて次々とやっていくデタラメな映画なんですけど。(笑)すっごい事になってますね、これね。

(赤江珠緒)いやでもなんか、あまりにも突拍子もない部分ありますけど、その筋を今流れ聞いてると、なんか、ちょっとこうありますね、家族でも母がね、ずっとこう「あれ私もこんな人生あったのに」みたいな話を聞くとかね。

(町山智浩)そうなんですよ。

(赤江珠緒)そんな事は現実とちょっとリンクする所、ありますね。

(町山智浩)そうなんですよ。で、なんで私がね、宇宙を救う戦士に選ばれたの?って聞くと、君は色んな可能性があったんだ。歌手にもなれた。で、歌手になった時にね、歌手からダウンロードするのは敵と戦ってる時、息切れすると息が続かなくなるんで、歌手になってる自分から肺活量の大きさをダウンロードして。(笑)

(山里亮太)はーーおもしろ!

(町山智浩)それで戦うんですけど。で、「君は歌手にもなれた。スーパーシェフにもなれた。スーパースターにもなれた。色んな可能性があったんだけれども、君は旦那さんと一緒の、その小さな幸せを選んだんだ。」と。「だから君にはものすごいポテンシャルが、潜在能力があるんだ。だから君を宇宙を救うため選んだんだ。」って言われるんですよ。

(赤江珠緒)はー!

(町山智浩)それもね〜、非常に深い話なんですよ。

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自分の可能性を考えさせられる非常に深い話

(赤江珠緒)なんかね、そうね。そしてちょっとバカな事をしなきゃスイッチが入らないというのもなんかこう、ちょっと自分の枠を壊せみたいなね。

(町山智浩)そう!その通りなんですよ。ちっちゃくちっちゃく生きてるんだけど、突拍子もない事をしないできたんですよ。ずっと。

(山里亮太)なるほど!

(町山智浩)だから突拍子もない事をして自分の枠を破壊する事で、1つの才能が芽生えていくんですよ。で、そういうね、結構いい話だなって。(笑)

(赤江珠緒)なるほど!(笑)細かいディテールはなんかめちゃくちゃな所がありますけどね。

(町山智浩)めちゃくちゃなんですけど、いい話なんですよ。でね、その娘との戦いを宇宙全体に広げて戦ってる訳なんですけども。そこの部分はね、前に紹介した、やっぱりピクサーのアニメでね、『私ときどきレッサーパンダ』っていうアニメとね、ちょっと似てるんですよ。

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→私ときどきレッサーパンダの町山智浩さんの解説レビュー

あれも中国系のね、母と子の話で、娘が思春期になって性に目覚めていくんですけど、それを母親が押さえつけようとして。そうすると娘が巨大なレッサーパンダの怪物になってしまうと。いう話で、すごくよく似てるんですよ。で、同時に殆ど作られているんですけどテーマが殆ど同じですね。そういう所もすごく面白いなと。だからもちろん日本の人とかとも通じる所があると思うんですよね。母親と娘との関係でね。でね、すごくね、段々段々泣ける展開になってって、全く生物が発生しなかった世界っていうのとも繋がるんですよ。

(赤江珠緒)え!そんな所までいっちゃうの?

生物が発生しなかった世界では・・

(町山智浩)そうなんです。そこでは全く進化とかが行われなくて、生物が発生しなかったんで石しかない世界なんですよ、石とか岩とか。ところが、そこでもイヴリンさんと娘はやっぱり親子なんですよ。

(赤江珠緒)えっ?

(町山智浩)石が2つ転がってんですけど、それが母と娘なんです。

(赤江珠緒)えーーーー!ちょっとそれは泣けそう・・!

(町山智浩)泣けるんですよ。宇宙を超えて、次元を超えても母と娘の絆は続いてるんですよ。

(赤江珠緒)へぇ〜〜!

(町山智浩)そういうね、泣かしにかかってますよ、途中からこの映画。

(赤江珠緒)面白い映画ですね。

(山里亮太)面白い!

(町山智浩)面白いんですよ。アメリカの評判とかを見ると、大きくなった娘がこの映画を見て、久しぶりにお母さんに電話したくなったとかね。そういう人も多いんですけども。でね、またその石になっても娘は反抗してね、ママなんか嫌だ!って言ってね、崖から石が飛び降りちゃうんですよ娘の石が。ゴロンゴロン!と。そうするとね、母親の石が飛び出して追っかけてくんですよ。

(赤江珠緒)えーー!

(町山智浩)泣ける!

(赤江珠緒)泣ける!

(町山智浩)もう赤江さんとか、もうめちゃくちゃ泣けると思いますよ。

(赤江珠緒)本当だ〜なんか泣いてしまいそう!今聞いてるだけで。(笑)

(町山智浩)めちゃくちゃ泣いちゃうんですよ、これ見てると。山ちゃんの所も、もうすぐそうなりますよ。

(山里亮太)そっかそうですよね!また見る目が1個、増えるんだ!

(町山智浩)そう!そうなんですよ。と言うね、まさか泣ける展開は期待していなかったんで。(笑)

(赤江珠緒)そうですね!

(山里亮太)めちゃくちゃなコメディというか。

(赤江珠緒)突拍子もない話かな、みたいな。

(町山智浩)突拍子もないんですけどもね、内容は。というね、とんでもない映画がねこの『Everything Everywhere All at Once』ですね。

(山里亮太)面白そう。

(赤江珠緒)で、日本公開は決定してるという事ですが、まだ日程が決まってないので、公開してほしいですね。

(山里亮太)いや〜別の世界線は考えてたもん絶対に自分の時とかね。その能力を借りて戦うって言うのは、めちゃくちゃ面白い設定ですもんね。

(町山智浩)自分にはその可能性があるんだっていう話なんですよ。あなたにもあるっていう話でね。ただやっぱりすごいなと思ったのは、もうすぐ還暦って言うか今年還暦のミシェル・ヨーさんが、とにかく最初から最後までカンフーアクションしまくりなんですよ。

(赤江珠緒)はーー!

(町山智浩)自分の子供ぐらいのスタントマン相手に。これは大した事だと思いますね。思いっきり股割りとかやってますからね。足めっちゃくちゃ上がってますしね。動きも速いしね。やっぱりすごい!

(山里亮太)それはでも見たい!

(赤江珠緒)ねぇ。そこも見たいね。

(赤江珠緒)という感じでね、これは面白かったです。もう結構、今年見た映画の中でもベスト級に入りますね。

(山里亮太)うわっ!いつやるんだろう?

(赤江珠緒)ねえ。どうなりますか。『Everything Everywhere All at Once』でございます。はい。町山さん、ありがとうございました!

(山里亮太)ありした!

(町山智浩)どうもでした!

※書き起こし終わり

⑦他の多言宇宙と直結する為にはバカげた事をしなければならない
⑨悪の帝王は自分の娘だった

 

○○に入る言葉のこたえ

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