キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンの町山智浩さんの解説レビュー
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映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『こねくと』(https://www.tbsradio.jp/cnt/)で、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。
町山さん『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』解説レビューの概要
①1920年頃、アメリカの連邦警察FBIが発足した時の実話
②ディカプリオの意向で、ヒーローの役から犯人の役をする事に
③1870年代、インディアンのオセージ族が荒野のひどい所であるオクラホマ州に強制移住させられた
④1800年代終わり、そのオクラホマ州で○○が出る
⑤オセージ族の人たちは莫大な利益を得る
⑥デ・ニーロ演じるヘイルはオセージ族の金をふんだくりたいと画策
⑦デ・ニーロの甥っ子役のディカプリオがデ・ニーロに頼まれ○○をしていく
※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』町山さんの評価を解説
(町山智浩)『バレリーナ』も『私はモーリーン・カーニー』も、非常に嫌な実話が元なんですけど、今回はもう超嫌な実話の映画化で、もう既に先週20日から日本でも公開されてる、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』という映画を紹介します。これはレオナルド・ディカプリオ主演なんですが、ディカプリオってどういうイメージですか、どういう俳優さんなんですか?お2人の世代にとっては。
(でか美ちゃん)でもやっぱ1番代表作というか『タイタニック』の本当に美しい俳優さんというイメージ。あとは最近の、若い恋人とばかり付き合って別れるというイメージ。(笑)そうすごくちょっと極端なイメージを持ってますね私は。
(石山蓮華)あと、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』・・とか。あのこう、パーンと弾けた、その大人になってからのレオ様。かっこいいな俳優としてって。
(町山智浩)えっ、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』とか、なんか、こんな事やるの?って、SMされたりしてね。ここまでやる必要があるのかと思ったんですけどね。まぁ、ディカプリオはとにかくそのへんではね、すごい事で2枚目とかいい役とかをあえてやらない方向に振ってますね最近はね。でこの映画でやる役はね、これね、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』っていう映画はちょうど100年ぐらい前に、1920年頃にFBIというね。アメリカの連邦警察があるんですが、それが発足した時の話なんですよ。実話です。
(でか美ちゃん)うーん、実話だぁ。
(町山智浩)で、アメリカってそう、警察がね、各市ごと、各州ごとに警察がバラバラなんですよ。だからその州境とか町境を越えると、警察はそこから先追跡ができなくなるんです。で、そういう状況だから、州を越えて逃げちゃえばいいんですよ。悪い事しても。でもFBIはそれをできなくしたんですけど、それが出来たのは1920年代なんですね。で、それまではもう各州、各市の警察が独立して動いてて。だから腐敗しちゃうんですよ。で、その時の話で最初、彼はこの映画のヒーローであるFBIの捜査官を演じてほしいって言われて。まぁ彼は引き受けたんですけども、ディカプリオは。
それよりも僕はそうじゃない、もう1人のアーネストという人の役をやりたいと言いだして彼が。それで彼の主人公の、アーネストという人を主人公にした話に全部作り変えたんですよ。原作はFBIの話なんです。
1920年頃、アメリカの連邦警察FBIが発足した時の実話
(石山蓮華)えー!自分でガラッと変えちゃったんですね。
(町山智浩)犯人なんですよ、このアーネストっていうのは。これどういう話かっていうと、もうすっごくややこしいんで説明だけで終わっちゃうと思うんですけど時間が。(笑)
まずオセージ。インディアンといわれるオセージ族と言われる先住民の人達がいるんですね。で、この人達はカンザスというアメリカのちょうど真ん中あたりにあるところに住んでた人達なんですけども。1870年代に強制移住させられて、オクラホマ州という西部の1番荒野のひどい所に全員で移住させられちゃうんですよ。で、実は1830年から1870年にかけてアメリカでは各地の先住民の人達をそのオクラホマに強制移住させてるんですよ。土地が欲しいから。ひどい話でね。
(でか美ちゃん)うん。
(町山智浩)で、オクラホマというのは本当に荒れ地で、もう何にもできないような所だったんですよ。そこで、それまで肥沃なとこで育ってきた先住民の人達はもう地獄のようなサバイバルをさせられて、ものすごく死んでるんですけど。ところがそのオセージ族が住んだ土地で、1800年代の終わりに石油が出ちゃうんですよ。
(でか美ちゃん)おお〜。
強制移住させられた土地は石油の宝庫
(町山智浩)で、その頃は石油はそんなに価値がある物じゃなかったんですよ。ガソリンエンジンがまだなかったから。ところが、そのオセージ族が裁判で、この石油の権利は我々にあるという風な訴えを起こして勝っちゃうんですね。で、その石油の権利の10%かな?を得る事になってから、自動車が発明されちゃうんですね。
(石山蓮華)おーー!大きい!
(町山智浩)それでフォードが自動車を大量生産して、自動車の時代になっちゃうんですよ。で石油が大量消費の時代に突入して、このオセージインディアンの人達、オセージ族の人たちは莫大な利益を得るんですね。
(でか美ちゃん)一気に立場がというか。
オセージ族の人たちは莫大な利益を得る
(町山智浩)そうなんです。それまでもう本当にもう着るものもなく、食べるものもなかったんですけど彼らは。そこからもう車に乗ってですね、外国旅行して、お屋敷に住んで、白人のメイドさんを使うっていうぐらいになっちゃうんですよみんな。で、なんだあの野郎って、ものすごく悔しがる訳ですね白人が。そこで牧場を経営してるヘイルという男がいて。それをロバート・デ・ニーロが演じるんですけども。あの野郎どもの金をふんだくってやりたいなと思ってる訳ですよ。それこそ、インディアンのくせにみたいな差別的な考えで。
ただ彼は、逆にその先住民の人達の相談役になってですね。で、オセージ族の言葉まで覚えて、彼らの儀式とか集会にも出席してですね。ものすごく信用されるんですよ。白人は差別してるやつばっかだけど、彼は本当に俺達の事をわかってくれるっていう事で。でも本当は、金を狙ってる訳ですよ。
(でか美ちゃん)虎視眈々とやってる訳ですね。
ディカプリオはロバートデニーロの甥っ子役
(町山智浩)そうなんですよ。でそこにディカプリオが来るんですね。ディカプリオは第一次世界大戦に行って帰ってきたヘイルの甥っ子なんですよ。ヘイルには息子がいなくて、ディカプリオ扮するアーネストという男には家族がいないんですね。だから、悪い悪いデ・ニーロ扮するヘイルという牧場主を自分の父親のように慕うんですよ。そしたら、こう言われるんですよ。ヘイルっていう親父代わりのおじさんからね。お前な、あのオセージの女と結婚しろって言われるんですよ。
(石山蓮華)はぁ。
(町山智浩)誰か騙くらかして。それで彼らの財産を相続するんだと。言うんですね。で、そういう事言われて、なんか困っちゃったなみたいに思ってるんですけど。ディカプリオは。ディカプリオはじゃないや、アーネストは。(笑)
(でか美ちゃん)ディカプリオ扮するアーネストが。(笑)
(町山智浩)そしたら、すっごいお金持ちのお嬢さんがいて、モーリーさんっていう人でね。これ、本当に先住民のリリー・グラッドストーンさんが演じてるんですけど。
(石山蓮華)へぇ〜。
(町山智浩)このモーリーさんを好きになっちゃって。本当に好きで、愛してしまって、結婚するんですね。で、仲人をヘイルっていうロバート・デ・ニーロが務めたりしてんですけど。で、結婚をして幸せに暮らしてると、このヘイルっていう男が、何やってんだよお前って言うんですよ。金目当てで結婚したんだろうと。家族がいっぱいいるだろうと。お前の嫁さんの家族。1人1人どんどん殺していくからって。
(でか美ちゃん)えええー!じゃぁ結婚でそれでちょっとその、生活に入るで十分なんじゃないのって思ったけど。それだけじゃダメなんだ。
(町山智浩)いやいやいや、全部取っちゃおうっていう。
(石山蓮華)悪いデ・ニーロですね。
悪いデ・ニーロがディカプリオに殺人を命じる
(町山智浩)はい。デ・ニーロめっちゃくちゃ悪くてですね。最初の頃はね、自殺に見せかけたりね、事故に見せかけたり、病死に見せかけたりね、色々な複雑な事をやって。でも次々と、次々と死んでいくんでおかしい訳ですよ。死因はバラバラでも。
(でか美ちゃん)まぁそうですよね。そんな訳がないですからね普通。
(町山智浩)そう。そんな訳ねーだろと。で、元気な人達もなんか体の調子がおかしいんですよ。色んな形で毒を盛ってるんですね。
(石山蓮華)怖いですね。
(町山智浩)で、これはちょっとおかしいわと。そのモーリーさんって人は非常に教養のある人で、これは絶対おかしいって最初警察に捜査を依頼するんですけど、警察は完全に丸め込まれてるんですよ。で、これはまず私立探偵を雇おうという事で私立探偵を雇うんですけど、私立探偵はボコボコに半殺しにされて、事件から手を引くんですね。で、色んな事で頑張ると、その状況に逆らおうとした人が次々と死んでくっていう事件になっていって。で、私自身も体がおかしいのと。もうこれはもうアメリカ政府・連邦政府に行って、首都ワシントンに行って、直接議会で訴えて。謎の殺人事件が続いてるのに誰も捜査してくれないと。いう風に大統領に直接訴えましょうっていう話になっていくんですよ。そしたらもうロバート・デ・ニーロはね、お前の嫁はねってディカプリオに言う訳ですよ。とんでもねえ嫁だなと。俺達な、やられちゃうぞと。だって、殺しを実際にやってるのはディカプリオなんですよ。
(石山蓮華)えーーやーー!!うぁあああああああ!これ実話ですかぁ?う〜〜!
(町山智浩)実話なんですよ。
(でか美ちゃん)デニーロ悪すぎるな。
(石山蓮華)いやでもディカプリオも悪いですね〜。
(でか美ちゃん)だいぶ悪いけど、でも自分の手はなるべく汚さずにという事ですよね。
悪いデ・ニーロ
(町山智浩)でね、これねデ・ニーロが本当にいい人として振る舞ってて。全然疑われてないんですよ。君達、オセージ族のために私は本当に一生懸命頑張るよとか言って、演説したりするんですよ。で、ディカプリオもすごくいい夫なんです。ものすごく奥さんを愛して、このモーリーという。で子供が2人生まれるんですけど、その子供もめっちゃくちゃ溺愛してかわいがって。本当にいいお父さんなんですよ。でもその一方でやってるのは、叔父に言われて殺しの片棒を担いでるんですよね。っていうね、すごい、ディカプリオ、なぜこの役をっていうね。で、ディカプリオ、実は悪い人じゃないんです全然。殺したり悪い事をするたんびにめちゃくちゃ悩むんですよ。
(石山蓮華)あ〜良心は。
(町山智浩)泣いたりしてるの。
(でか美ちゃん)なんか、普通に考えたらそんな事できないって突っぱねれるんじゃないかとか思うけど、やっぱりこの時代の叔父と甥っ子って関係性とか。。
(石山蓮華)他にこう家族がいないとか。あるんですかね。
(でか美ちゃん)板挟みになっちゃって。
(町山智浩)あとね、ディカプリオ子役時代にね、デ・ニーロの息子役をやってるんですよ!
(石山蓮華)おー!あついですね!
(町山智浩)それもね、デ・ニーロが嫌な嫌な意地悪親父で、ディカプリオが徹底的に虐待されるっていう映画なんですよ。コントロールされて。
(でか美ちゃん)続きみたいですね、この映画ね。(笑)
(町山智浩)続きか!この映画!って思いましたけど。(笑)で、もう精神的に完全にコントロールされちゃって。デ・ニーロに。ディカプリオはデ。それでもう何もできないんですよね。で、お前の嫁は俺たちを追求しようとしてて、それこそ連邦政府まで引きずり出してきたと。お前わかってんだろうなと。お前の嫁は糖尿病だと。あのね先住民の人達って糖尿病率がものすごく高いんですよ。日本人も高いけどね結構ね。20%ぐらいですよね。先住民の人達ってね50%近いんですよ糖尿病率が。
(でか美ちゃん)あ、結構いらっしゃるんですね。
先住民の方たちの糖尿病率は50%
(町山智浩)そう。で、糖尿病だからインシュリンの注射を打つだろうと。その時に毒を混ぜろって。
(石山蓮華)うわぁ〜。
(でか美ちゃん)だからちょっとそういうなんかね、見せかけやすいんですね。糖尿病の人が多いと。
(町山智浩)そうなんですよ。糖尿病って突然死があるんでね。心臓止まったりするんで。で、えっ?って言って。俺の奥さんなんですけどって言って。お前な、金目当てで結婚したはずなのになんか愛しちゃってよ。なんか子供2人も3人も作って何やってんだお前って言われるんですよ。すごいでしょ?
(でか美ちゃん)おじさんも気付いてよ愛というものに!
(石山蓮華)本当だよね〜人生は石油だけじゃないよ。
(町山智浩)ねぇ。でね、泣きながらねその毒入りのインシュリンの注射を自分の奥さんに打つんですよ。
(石山蓮華)えーー!!打つんですかぁ!?町山さんこれしゃべっちゃっていいんですか?
(町山智浩)これはっまぁ実話だからね。(笑)
(石山蓮華)あぁそうですよね。
(町山智浩)実話だからね。
(でか美ちゃん)あぁそうか。調べれば出てくるか。
(町山智浩)まぁ予告編で結構わかっちゃうんですよ。この映画の予告編のすごいのは、俺どころじゃない、結末まで全部わかりますよ。
(でか美ちゃん)あれ!私予告編結構見てて、この映画。映画館で。でもやっぱぼんやり見てるので予告編。面白そうだな見に行こうかなと思ってた作品なんですけど。でもたしかに、デ・ニーロが悪い事だけはすごいわかりました。予告編だけで。すっごい悪い顔してて。
(町山智浩)ねぇ。でもいい人だと思われてるんですよ。温厚そうなんですよ。
(でか美ちゃん)怖いなぁ。
(石山蓮華)見たいな。
インシュリンの注射に毒を入れる
(町山智浩)これね、どんどん板挟みになってんだけど、ディカプリオは奥さんがどんどん弱っていくのを抱きしめて泣いて、シクシク泣きながらやってんですけど、自分が薬売ってるんですよ、毒入りの。
(でか美ちゃん)でも1番おかしいのってって感じしますよね。もうちぐはぐになっちゃってるから。
(町山智浩)そう。それでね、あまりにも罪悪感が強くて、本当にもう奥さんが病気になってくのが悲しくてしょうがないから自分もその毒を一緒に飲みます。何やってんだお前はって思いますけどね。
(石山蓮華)どうなっちゃうんでしょう。
(町山智浩)ねぇ。これどうなっちゃうのっていうね。
(でか美ちゃん)ヘイルの思い通りになりそうだけど。でも原作はFBIの話なんですよね?
(石山蓮華)どこでFBI。
(町山智浩)FBIの話なんです。そう。で奥さんが言ったからFBIがとうとう来る訳ですよ。それでFBIもプロだからね、1番弱そうなところから狙ってきますね。というね、結構きつい話で。しかもこれ3時間半もあるんですよ。
(でか美ちゃん)いや・・すいません!長い!(笑)
(町山智浩)長い!めっちゃ長い!長かったー!長かった〜休憩なしだし。
(石山蓮華)なんか面白そうだなとはすごい思うんですけど、3時間半かって。
3時間半の超大作
(でか美ちゃん)でもやっぱこうやって背中押されないと、自分だけの1次情報で3時間半だったら諦めてたかもしれないから。今日聞いた事でね解説を。かなり見たいって思ってますけど。
(町山智浩)でも3時間半は僕はね。映画2本分ですからね。もうちょっとなんとかならなかったのかって正直思いましたよ。本当に。
(でか美ちゃん)ですよね。でも、元気ですよね。作ってる側が。
(町山智浩)いやこのマーティン・スコセッシ監督という人はね、昔は『グッドフェローズ』とか『カジノ』とか、そういう映画でね。20年30年ぐらいをわずか2時間で一気に見せるっていうものすごいね圧縮映画を作ってた人なんですよ。それなのになんなんだ今回はって。(笑)
(石山蓮華)結構しっかり時間を使って。
(町山智浩)早送りみたいな映画を撮ってて人ですよこの人、昔は。
(でか美ちゃん)実話をもとにしてるからこそ丁寧にっていう部分とかもあったんですかね。
(町山智浩)いやいや、『グッドフェローズ』も20年か30年ぐらいの実話を2時間で圧縮して見せてたんですよ。
なので最近ね、長くなっちゃって、この人3時間くらいなの毎回映画が。どうしたんだって。歳取ってくるとやっぱりなんか色々ペースが遅くなるのかなって思いますが。でもね、これディカプリオがね本当に苦しそうで。もう見てるとね、見てらんない映画なんですけどね。で、かっこいい役をわざわざ捨ててね、この非常に複雑な役をやって頑張ってますんで、見てあげてくださいってお前、何者だよっていうね。(笑)
(でか美ちゃん)私はやっぱイメージがね、イケメンのって感じで割と止まっちゃってたんで、ちゃんと見たいと思います。
(町山智浩)今回はわざと不細工にするために付け歯してます。
(でか美ちゃん)へ〜付け歯!そんなのあるんだ。
付け歯をしてブサイクに
(町山智浩)そう。爽やかな歯だとやっぱりね、どうも2枚目に見えちゃうんで、汚い歯にしてますね。ということで、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』。フラワームーンっていうのはね、先住民の言葉で5月の満月の事なんですけどね。その頃に非常に集中して殺人があったという事で。3時間半、戦いです。(笑)
(石山蓮華)町山さんには公開中の映画、3時間半ありますが、面白いと思います。『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』をご紹介いただきました。町山さんありがとうございました。
(でか美ちゃん)ありがとうございました!
(町山智浩)どうもでした。
■後日
(でか美ちゃん)私も『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』見てきました。先々週ご紹介の。あの、本当にこれ嘘じゃないと思ってリスナーの方に聞いてほしいんですけど、3時間半思ったより長くないです!
(石山蓮華)そうなんですよね。
(町山智浩)本当に?(笑)
(でか美ちゃん)だから見てほしいなと思いました、騙されたと思って。で、映画は面白かったんですけど、先週そういうのはね蓮華ちゃんと町山さんがお話してくれてると思うんで。もし見に行く人の、悩んでる種やっぱり”3時間半”だと思うので、背中を押すとすれば、なるべく空いてる時間に両隣、絶対空いてる席にすると、姿勢とかをすごい直しやすくて。眠くはないけど、お尻はちょっと痛くなるんで。そこだけ対策してくと、皆さん見やすいんじゃないかなと思いました。映画もすごい面白かったです。
(町山智浩)あ、そうですか。ずっとディカプリオが苦しみ続ける、ひたすら苦しみ続ける映画ですけどね。
(石山蓮華)そうですね。本当に眉間のしわと下がりまくる口角と。んーんー。
(町山智浩)ずっとこうやって、への字でね。
(でか美ちゃん)でも町山さんからご紹介してもらった時の印象よりは救いがちょっとあるかなとは思いました。起こった事はね本当によくないことでしたけど。
映画で描かれていなかった現実
(町山智浩)そうなんですよ。ものすごいね、あの映画でね描かれてない事が1つあってですね。ディカプリオは殺人罪で終身刑になるんですよ。で、30年以上刑務所に入ってたんですけど。老人になった後、保釈されるんですね。
(でか美ちゃん)恩赦で。
(町山智浩)恩赦で。それでその後どうしたかっていうと、自分の息子に会いに行ってるんですよ。で、息子の方は自分のお母さんを殺そうとした父親なんで、すごく複雑な思いがあったらしいんですけれども。結局自分の父親を自分の家に引き入れて、面倒を見たそうですね。だからね、彼は最終的には許されたんですよ。
(でか美ちゃん)そうか。でもな、やってる事が最悪だしっていうのはあるけど。でも、その追い込まれた末というね物語でもあるから。
(町山智浩)あそこでね、最初奥さんにはね当然離婚されるんですけど。殺そうとしたからね。でも息子はね、しょうがないっていう事で許したんで、彼自身は最後息子にも、孫娘にも会えてて。それはねぇ1つ救いかなと思いましたね。それは映画には出てきません!
(でか美ちゃん)やっぱり実話だとそういう事がね、ありますよね。
(町山智浩)あるんですね。
※書き起こし終わり
○○に入る言葉のこたえ
④1800年代終わり、そのオクラホマ州で石油が出る
⑦デ・ニーロの甥っ子役のディカプリオがデ・ニーロに頼まれ殺人をしていく