2つ目の窓
オオバヒルギからマングローブ、ガジュマルにタコノキまで。物語の舞台となる奄美大島に豊かに生い茂る原生林と、晴れ渡った青い空の色には癒されました。波打ち際に漂着した見知らぬ男性の遺体に、いち早く気がつくのは主人公の男子高校生・界人。夜空に光輝く満月の美しさと海面の静けさによって、まったく残酷なイメージはありません。 この島でユタとして信頼を集めているイサの、「死は生の始まり」という言葉が全編を通じて力強く響いていますね。イサの娘でもあり界人に想いを寄せている杏子役に扮した、阿部純子にも魅せられます。まさに珊瑚礁から湧いて出たマーメイドのようであり、少女と大人の女性の間で揺れ動いているかのよう。 時おり映し出されていく都会の街並みの猥雑さとのコントラストと、離れて暮らす界人の父親・篤との距離感も絶妙です。 久しぶりに再会を果たした親子がいかなる会話を交わすのか、都会と島のどちらに居場所と幸せを見出すのか注目してください。
パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間
このレビューにはネタバレが含まれています
ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル
風の電話
東日本大震災で生気を失ってしまった女の子が、再びそれを取り戻す帰郷の旅路。 失礼ながら、目元が眠たげな顔立ちのモトーラ世理奈が主人公ハルに凄くマッチしていて、ロードムービーな内容とも相まって、まるで実在の少女のドキュメンタリー映画のよう。 前衛芸術映画のごとく殺風景な郊外の造成地に死体のように横たわる(自殺未遂?)ハルで幕を上げる本作は、百凡のドラマとの違いを明確に、静かに突き付けてきます。 ナレーションやモノローグも無く、ひたすらに、徐々に移り変わっていくハルの言動から、その揺れる想いを類推していくのみ。 とは言え、暗い重い作品では決してなく、ヒッチハイクで出会う人達は皆それぞれに自然体でハルに接してきて、ハルのみならず観客もまた少しずつエネルギーを分けて貰えた気分になりますし、ハルも笑顔を見せるように変化していきます。 三浦友和、西田敏行、西島秀俊と錚々たる名優陣が優しく、ときには厳しくハルと向き合う中で、彼ら自身もまた自分の生き様を見つめ直す描写がまた、とても味わい深い。
ミッション:インポッシブル3
耳をすませば
リング0 バースデイ
「リング」「リング2」後の公開ですが本作が貞子の呪いの原点、スタートを描いた作品になりますね。貞子がなぜ人々を呪うことになったのか、過去に何があったのかを知ることができます。 冒頭の田中好子さんと角替和枝さんの姿を見て、今はもうお二人とも故人になられているのでなんともしんみりした気持ちになりました。仲間由紀恵さんも若い!そして声も顔もすごく透き通ってて綺麗です。ミステリアスな雰囲気もあって貞子にぴったりですね。 ストーリーはホラー感はかなり控えめ。貞子の周りで起こる怪奇現象や雰囲気ホラーといった感じです。それでもその雰囲気が独特なので十分ゾクゾクしちゃうのですが。現代ではなく今から40年ほど前の時代が舞台なので特にでしょうか。 そして自分の意思とは関係なく関わる人を不幸にし、気持ち悪がられる貞子の姿に胸が痛くなります。貞子も母親の呪縛から逃れられなかったのでしょう。現代にいたるまでの深い呪いの誕生に、同情というか、そりゃしょうがないよねぇとも思いたくもなる、切ない物語でした。
アイム・ソー・エキサイテッド!
オープニングショットはマドリード空港でベテランのメカニック・レオンが機体のメンテナンスをしていますが、どこか心ここに在らずといった横顔。レオン役はスペイン映画のみならず世界で活躍するアントニオ・バンデラスで、このワンシーンのみの登場ですが存在感は流石ですね。整備不良のまま離陸した飛行機のシルエットが遠ざかるにつれて、不吉な予感はますます高まっていきます。 勤務時間中にも関わらずアルコール片手に歌って踊るキャビンアテンダント、コックピットの機長に浮上する浮気疑惑、「未来が見える」と豪語する乗客。機内のパニックぶりにも笑わされますが、地上で彼ら彼女たちの到着を待ちわびるパートナーたちにも感情移入してみると面白いですよ。 目的地・メキシコが近づくにつれて男女入り乱れて繰り広げられていく、ドロドロの乱痴気騒ぎにはいささかウンザリしてしまうかもしれません。肉体的な性別に捕らわれることのない、3人のCAの爽やかな活躍に期待してください。
ウィロー
ドリーム
帝一の國
生徒会長の座をかけて壮絶な戦いを繰り広げる学園ドラマです。 私は原作コミックを読んでいませんが、それでもすべての出演者がはまり役だと言い切れるほどキレッキレの演技をみせるので最高!豪華ですし! 特に、すでに若手俳優として頭一つ出ている感のある菅田将暉さんが素晴らしい。もともとあまり好きな俳優さんではなかったのですが、映画にドラマに引っ張りだこなのもほんとにうなずけます。志尊淳さんも中世的な雰囲気が役にぴったりでしたね。他のキャストもみんな役にぴったりです。 ストーリーも斬新で本当に楽しいです。生徒会長になるために必死で票集めに奔走するのがなんともコミカルで、権力者である親同士(こっちも犬猿の仲)まで巻き込んでけっこう壮大にやりあうのでなんとも痛快。全体的にクスッとした笑いが散らばっている印象で、すべってる感じもありません。 終始明るく楽しく観ることができるのでかなりおススメです!漫画も読んでみたくなりました~
ヴァレリアン 千の惑星の救世主
シンデレラ
バイロケーション
見たら即死というドッペルゲンガーとは一線を画した、「バイロケーション」の設定が上手く効果を発揮しています。もしも自分とまったく同じ姿形をした人間がいたら、面倒な事は全て引き受けてくれるかも… そんな夢のような物語かと思いきや恐るべき落とし穴が待ち受けていました。 もうひとりの自分との直接対決という超常現象をテーマにしながら、ヒロイン・桐村忍のごく普通の夫婦生活が平行して映し出されていくのが面白いですね。視力にハンディキャップがあるものの心優い夫の勝、ふたりが暮らしているマンションの508号室、忍がアトリエ代わりに使っている605号室。コンクールに応募するために忍が製作中の絵と、窓から見える風景との微妙なズレに騙さないように。 左遷させられた元エリート刑事から、難病の息子を抱える母親まで。忍の周りで少しずつ増えていく「バイロケ仲間」たちとの交流会や、運命共同体のような関係からも目が離せません。彼ら彼女たちが皆一様に口にする「絶対に渡したくないもの」を守り抜くことができるのか、終盤で忍に突き付けられる究極の二者択一は必見です。
負け犬の美学
ボクシング映画はハズレが少ない。 どうにもこうにも胸を激しく打つ秀作が多いジャンルなのである。 本作もそんな作品のひとつ。 オリジナルの原題は『SPARRING(スパーリング)』。 ウ~ン悪くはないけど、本作に限ってはこの邦題がスバラシイ! 邦題ってガックリきたり「なんでやねん!」ってツッコミを入れたくなってしまうものが多い中で『負け犬の美学』は作品の内容を的確に伝えた名タイトルだと思う。 主人公が45才のロートル・ボクサーだと聞いて、彼の再起を懸けたリベンジ・マッチを描くとか、そういうのを想像しがちだけど、そりゃ丸く収めて感動を安売りするハリウッド映画のオハナシ。 やるせないドラマ映画のメッカであるフランス産まれの本作は、49戦13勝33敗3分けという負け組中年ボクサーの現実を、イヤというほど叩きつける。 しかし、感動作であることに変わりはない。 特にラストの愛娘とのシーンは印象深く、ジーンと来た。 エンドロール間際に登場する、実際にアレな戦績を残したボクサーたちの実際の映像も何か良い。
ヴェノム
ジュリエットからの手紙
イタリア・ベローナでは、世界中から恋愛相談の手紙が届き、それに返事を書く団体が実在する。 ジュリエットの秘書と言うらしい。 その入りだけで、恋愛映画大好きな私は、これからどんなストーリーが繰り広げられるのか興奮した。 ストーリーは、婚約者がいるも何かすれ違いを感じている主人公の女性。 50年前に恋に落ちた男性がいるも、その彼とは結ばれず別の男性と結婚し、暮らしてきた老婆。 そして、どこか恋愛には冷めたところのある老婆の孫。 若からし頃の老婆が書いた恋に苦悩する手紙をきっかけに、この3人で旅をスタートする。過去に恋に落ちたその男性を探す旅である! 旅の中に出てくるイタリアンの景色がストーリーをより盛り上げており、見入ってしまった。 老婆は別の男性と結婚をし、一緒に旅ができる家族思いの孫もいる。それは、初恋の相手を選ばずとも幸せな50年を過ごしてこれた証拠だと思う。 しかし忘れられない男性がおり、その想いが蘇り、老婆になるも恋にドキドキ、ワクワク一喜一憂する姿がそこにはあり、とても感動をした。 そんな老婆を見て、主人公の女性、孫の関係性の変化にもとても共感をした。 どんな相手を選び、これから生活していくべきなのか、何が幸せなのか…思い悩んでる方にオススメの映画だ。 ベローナは、イタリアの他の街よりメジャーではないが、映画で映し出される景色は本当に素敵だった。 この映画を観た後、ベローナを訪れたが本当に映画で見るまんまの景色が広がっている街であった。 映画と共にベローナへの旅行もオススメだ。
INFINI/インフィニ
ディパーテッド
香港映画「インファナル・アフェア」が原作ですが、そちらを知らないと分からない点等はなく、まずはひと安心でした。 マフィア組織に潜入する警察官と警察に潜入するマフィア構成員というダブル主人公の映画で、最初は別々に展開していた物語が最後に一つに収束していく流れは見事の一言です。 雰囲気は最初から最後までハードボイルドで、犯罪や暴力描写も多いものの目を覆いたくなるほどのものは少ないですが、その分警察とマフィア組織の情報戦の描写は胃が痛くなるような緊張感でした。 そうした緊張感は物語が進む連れて高まり、徐々に各組織内にも疑心暗鬼に陥る者が出てくるのがリアルでもあり恐ろしく感じます。 そして、最後に迎える結末は無情さに溢れるもので、ハードボイルドな展開と相まってむなしさと悲しさを感じさせられます。 一方、各俳優陣の演技は素晴らしく、マフィア組織への潜入捜査を続けながらも様々なストレスとで段々と壊れそうになっていくレオナルド・ディカプリオの姿は圧巻です。
ぐらんぶる
端的に言えば、「大学サークルバカ映画。」なんですが、それだけで終わらすには勿体ない作品。 冒頭の導入部の「全裸無間地獄」のひたすらに下らない無意味シークエンスは、思わず吹き出さずにはいられない優秀?さですし、ぐらんぶるワールドにはまり込むためのいい肩慣らしにもなっていて、構成の手練れを感じさせます。 それから、見終えると必ず「Vamos!」と叫ばずにはいられなくなる呪いが掛かります。 ツンデレヒロイン役、乃木坂46の与田祐希のナチュラルボーンチェリー振りや、「グランブルー」店長役、髙嶋政宏の年甲斐もなく体を張り捲った渾身のギャグなど、やや頼りない主人公達を脇の面々が強力にバックアップし、底抜けのグダグダになりがちな題材のクオリティを下支えしています。 サークルの一見脳筋な先輩たちが、含蓄に富んだ人生訓を語ったり、悩める乙女のために一肌脱いだりするエピソードが意外な上、青春映画としての見応えを爆上げ。 ダイビングシーンの美しさや、可愛い娘が手取り足取りインストラクションするので、ダイビング入門映画としてもよく出来ていると思います。
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