「パラサイト」と言えば韓国映画と思われる方、お待ちください。もともと「パラサイト」という映画はこちらが先に制作されました。しかも俳優陣には「ロード・オブ・ザ・リング」のイライジャ・ウッドや「ブラックホーク・ダウン」のジョシュ・ハートネットが使われています。豪華でしょう。しかし悲しいかな、B級映画です。
しかし本格的に怖がらせよう!という意気込みはすさまじく、水を媒介して寄生=パラサイトする宇宙怪物を恐ろしく描いています。水によって寄生するクリーチャーですから、アメリカの街のハイスクールならほぼ全員すぐに感染です。実際、そうなります。
イジメられっ子の主人公はいち早く水を媒介することに気づくのですが、敵もなかなか知性をたくわえており、刃向かう人間は容赦なく殺害しようとします。この追跡劇は本当にラストのラストまで続くので、ハラハラしっぱなしです。
水があれば首がもげても問題のない宇宙怪物が、カニのような足を出し生首で歩くシーンは多くの人間にトラウマを植え付けたに違いありません。教師でも教え子でも関係なく襲う怪物の非情さに、観客はブルブル震えることしかできないのです。
サスペンスやホラーが好きな方や、俳優の若々しい意外な過去を知りたいというマニアな人にもおすすめの一本となっています。