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2022年02月16日更新
『ドライブ・マイ・カー』がね、なんと作品賞、脚色賞、監督賞、国際長編映画賞と4部門にノミネートっていう。で作品賞に入ったのは史上初めてです。(中略)作品賞の投票の仕方ってすごい特殊で、10本、候補作があるじゃないですか。それに順位付けるんですよ。投票者が全員。(中略)誰も1位に入れてなくても、全員が2位に入れていれば取るんですよ。(TBSラジオ「たまむすび」より)

映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』(https://www.tbsradio.jp/tama954/)で、アカデミー賞ノミネート作品のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。

町山さん『アカデミー賞ノミネート作品』解説レビューの概要

①アカデミー賞、ドライブ・マイ・カーが日本映画史上初めての作品賞ノミネート
②ドライブ・マイ・カーは国際長編映画賞と脚色賞は恐らく取るだろう
③ドライブ・マイ・カーは村上春樹さんの短編小説3つを混ぜ合わせて1つの物語にするという脚色をしている
④ウィル・スミスがアカデミー賞の審査体制を変えた
⑤アカデミー賞作品賞の投票の仕方について
⑥スパイダーマンはアカデミー賞にノミネートされていない
⑦Netflix作品『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が12部門ノミネート
⑧○○○○や○○○○はアカデミー賞で不利

※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。

久々の生町山さんがたまむすびに

(赤江珠緒)この時間は映画評論家、町山智浩さんのアメリカ流れ者。町山さん帰国中という事で本当に久々のスタジオご登場、生町山さんです。

(町山智浩)どうもご無沙汰してます。

(山里亮太)お久しぶりです!

(町山智浩)お久しぶりですね。

(赤江珠緒)どうもどうもお久しぶりです。ね。なんと、2019年の12月31日火曜日以来のスタジオと。そっか。

(町山智浩)もうね、久しぶりでね。はい。大変でしたよ。

(赤江珠緒)そうですよね、なかなかね、行き来するのも大変でしょうね。

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町山さん、コロナ渦の隔離生活について

(町山智浩)隔離がね、大変で。まぁ最初2週間になるのか1週間になるかわかんなくて。で、1週間隔離・・強制隔離ですよ。空港に着いたら。で、いわゆるそのAPAホテル。で、出れないんですね部屋から。

(赤江珠緒)あ、本当に。

(町山智浩)ベッドしかない部屋ですよ。で窓も開けられない。廊下にも出ちゃいけない。で、見張りがいるんですよ各階に。

(山里亮太)徹底してますね!

(町山智浩)そうなんですよ。

(山里亮太)ご飯とかどうされてたんですか?

(町山智浩)ご飯はお弁当が、あのAPA弁当が出ますね。大変でしたよ。で、そこからも自主隔離を続けなきゃならなくて、そこに6日間いた後。そう。でね、X JAPANのYOSHIKIさんがさ、年末の番組に出てたでしょう?有名人が美味しいもの・・・。

(山里亮太)格付けしたりする・・。

(赤江珠緒)格付けね。

X JAPANのYISHIKIさんも隔離ホテル生活をした?

(町山智浩)彼ロサンゼルスでしょう?住んでるの。

(山里亮太)あ、そうだ。

(町山智浩)だから出演の為に日本に来てるんで、彼もAPAホテルに入ってたはずなんですよ。

(山里亮太)あ、へー!

(町山智浩)でも、YOSHIKIがAPAホテルにいる状況って想像して下さいよ? 

(山里亮太)確かに。こういう事がないと。

(町山智浩)全然耽美的じゃないでしょうそれ。

(山里亮太)よく受け入れましたねYOSHIKIさんも。さすがに。

(町山智浩)これしかないからでしょう。。なんかイメージが違いすぎて。で、APA弁当食べてたのかYOSHIKIって。あんな格付けですごい、世界一うまい物食べてる人が・・APA弁当で耐えられたのか?っていう問題が。

(山里亮太)カレーが辛すぎるで帰ったとか、武勇伝のあるあの方が。

(町山智浩)ねぇ。そこだけすごいなと思ってますけどね。

(赤江珠緒)そうか。じゃぁ色々検査とかも何回もされて?

(町山智浩)すごいしてましたよ。だから着いた時にまず1回やって、唾の検査なんで。まぁ唾がこの歳になると出なくて大変でしたけど。本当にね。で、その強制隔離の間も2回。

(山里亮太)へ〜〜。

(町山智浩)で、その後も1回で、明日も飛行機乗る前に・・帰るんですけども明日。

(山里亮太)えっ!明日もう帰っちゃうんですか?

(町山智浩)明日帰るんですけども。で、もう1回受けなきゃなんないんですよ。すごいですよ、もう6回くらい受けてる全部で。

(山里亮太)今回町山さんが日本に来られた理由ってのは?

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町山さんが日本に帰国された理由とは

(町山智浩)まぁずっとこっち来てなかったんで、妻の実家のお母さんが結構お年だったりするので、それもあるし。あとアカデミー賞のシーズンなんでね。たくさんやる事があって来たんですけども。ただ、その撮影までの間は都心にいるとせっかくこれだけ隔離されてるのに、すごい感染が増えてるから、都心にいると伝染っちゃうじゃないですか。

(山里亮太)可能性は高いですねやっぱ。

(町山智浩)そう可能性が高いから。そしたら何のために隔離をたのかわかんなくなっちゃうから。で、飛行機乗れなくなっちゃうんですよ。

(赤江珠緒)あぁ今度ね、またね。

(町山智浩)だからね、一番感染が少ない所がどこかな?って各都道府県で見てたら、宮城がすごく少なかったんですよ。

(山里亮太)へー!!

(町山智浩)そう。で、宮城の温泉にいました。しばらく。

(赤江珠緒)あ〜そうですか。

宮城の温泉にいた

(町山智浩)南三陸にいてこれがお土産で。三陸えびせんべいですけど、あとで皆さんでどうぞ。(笑)

(赤江珠緒)わーーありがとうございます!

(町山智浩)南三陸のね、ホテルがすごいホテルだったんですけど。岸壁にあるんですよ。海の上にある訳ですよ。でも震災の時の津波の被害を受けてないんですよ。

(赤江珠緒)あぁその岸壁の上だったから?

(町山智浩)そう。ところがそれよりも内陸地の方の4キロとか先の学校とかやられたりしてるんですよね。

(山里亮太)あぁ三陸はね、確かに。

(町山智浩)津波ってすごく不思議で。海辺にせり出している所はその岩自体が頑丈なのと、その波を2つに分けちゃうらしいんですよ。とんがってて。

(赤江珠緒)はー!

(町山智浩)で、そのホテルは全然大丈夫で、家を失った人達の避難場所にもなってるんですね。南三陸ホテル観洋っていう。

(赤江珠緒)あぁ、本当だ、これ写真見たら本当に海沿いのね。

(山里亮太)ほんとだ。

(町山智浩)そう。これがダメージがなくて、ところが、この絵にもあるようにその周りがもう殆ど壊滅的な被害を受けてて。これね、この写真にある鉄筋コンクリート建ての3階建てのビルって、これね防災センターなんですよ。

(赤江珠緒)そうだ。ずっと最後まで放送を続けられてたという。

(町山智浩)そう。避難放送をずっと続けるから中に居続けるしかなくて。で、鉄筋コンクリートのビルの外壁が全部吹っ飛ぶぐらいのすごい津波を受けてるんですよね。だから運命は本当に恐ろしいなと思って、このホテルの方は、本当に今もすごくキレイで運営してるんですけどもね。

まぁちょっとね、そのホテル、色々と美味しかったんですけど、すごい話してて、エチオピアコーヒーっていうのが結構売りになってて。エチオピアから直輸入しているらしいんですよ豆を。

(赤江珠緒)リアルに?へぇ〜。

(町山智浩)で、美味しいコーヒーですよって言ったら、うちの家族が彼らの会議をたまたま盗み聞きして、「エチオピア豆、手に入んないんだよ」とか言ってて。「どうしたんですか?」「エチオピアが今内戦に入るみたいで、豆が手に入らないんじゃないかな?」とか言ってて。すごい話をしているなっていう。(笑)

(山里亮太)ものすごい情報が入ってますね!!

(赤江珠緒)本当ですね。へー!

(町山智浩)すごいなって思ったんですけど、まあね、色々あってですね。何の為に来たかっていう話ですけど、アカデミー賞ですね。僕ずっとあの、授賞式の中継をやってますので。今回はとにかく。ねぇ日本映画が。

(山里亮太)そうですよね。どうなるんだろうと。

(赤江珠緒)ノミネートしてますよ。作品賞。

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アカデミー賞、ドライブ・マイ・カーが日本映画史上初めての作品賞ノミネート

(町山智浩)『ドライブ・マイ・カー』がね、なんと作品賞、脚色賞、監督賞、国際長編映画賞と4部門にノミネートっていう。で作品賞に入ったのは史上初めてです。

(赤江珠緒)あ〜そっか。

映画「」のポスター

(町山智浩)ノミネートではね。で、その辺の解説とか色々あるんで来てやってるんですけども。これね、たぶんね、国際長編映画賞と脚色賞は恐らく、取りますね。

(山里亮太)えぇっ!

(赤江珠緒)ふーん!

ドライブ・マイ・カーは国際長編映画賞と脚色賞を取る?

(町山智浩)恐らく取る。脚色賞って、元々原作がある物を脚本にして、その技術が問われるんですけども、これねノミネートされたね、他の作品が、そんなに脚色してないんですよ。(笑)

(山里亮太)あ、なるほど!

(町山智浩)これね、原作とすごく変わってるのは『コーダ あいのうた』。これがね、原作が『エール!』っていうフランス映画を元にしてて、聴覚障害のある家族の話なんですけども。

(山里亮太)はいはい!

映画「」のポスター

→『コーダ あいのうた』町山さんの解説

(町山智浩)元々はね、チーズ作りをしてる職人達の話で、これをね、ボストンの漁師に変えてて、話も全然違うんで、これは脚色すごいしてて。で、『ドライブ・マイ・カー』は、村上春樹さんの短編小説3つを混ぜ合わせて1つの物語にするっていうので脚色すごいしてるんですよ。でもそれ以外のノミネートされてる脚色賞ノミネート作品ってそんなに原作と違わないので。(笑)脚色賞はまぁこの『コーダ』か『ドライブ・マイ・カー』の2つに1つだと思うんですよね。『DUNE/デューン 砂の惑星』なんて、原作を普通に映画化しようとしたら2時間で話が終わらないから途中で終わっちゃって。でヒロインが、「本当の物語はこれから始まるよ!」って言っても映画が終わるんですけど、そんなものがアカデミー賞を取れねえだろうって言う。(笑)ふざけんなよって、少年ジャンプの打ち切られた漫画じゃねえんだからって。(笑)

(山里亮太)まだまだ始まったばかりだって。(笑)

映画「」のポスター

→『DUNE デューン 砂の惑星』町山さんの解説

(町山智浩)そうそう、始まったばっかりって、それで脚色賞を取れたら世の中どうなってるかわかんないって言うね。だからまぁ、『ドライブ・マイ・カー』が取るだろうなって。その、テクニカルにすごく色んな事をしてる、3つの話を混ぜ合わせるってすごい事ですからね。まぁ取ると思いますね。あと国際長編映画賞も取るでしょう。という事でね、すごく今回の新しかったのは作品賞にこれが入るっていう事なんですね。で、実は2年前に、韓国映画の『パラサイト』がね、作品賞取ってますね。で、これはね監督の濱口竜介さんも言ってるんですけど、この映画、自分の映画がどうこうっていう問題じゃなくて、アカデミー賞の選出者達が変わったんだって言ってるんですよ。実は2016年からアカデミー賞って、投票者数をどんどん増やしてって。その当時は6000人しかいなかったんですけど、6000人の殆どがハリウッドで働く業界人。映画のカメラマンとかメイクアップの人とか俳優さんとか。で、6000人で投票してアカデミー賞って決めてたんですね。でも現在はね、3000人増やして9000人以上いるんですよ。

(赤江珠緒)お〜。大幅に増やしましたね。

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ウィル・スミスがアカデミー賞の審査体制を変えた

(町山智浩)すごい増やしたんです。だから、その3000人のうちの多くが、あんまりアメリカ映画と関係ない人が多いんですよ。それはその2016年に、ウィル・スミスっていう黒人の俳優さんがいるじゃないですか。彼が一生懸命アカデミー賞を取ろうと思って頑張った『コンカッション』っていう映画があって。これはNFL、アメリカンフットボールリーグに出てる選手の多くが脳震盪で後遺症がすごくひどいっていうのをNFLが隠していたっていう事を暴いた弁護士の役を彼がやってまして。それで彼はアカデミー主演男優賞にノミネートされると思ってたらされなかったんですよ。で、ブチ切れまして。夫婦でブチ切れまして。で、「アカデミー賞は白人ばっかりだな!」つって「#OscarsSoWhite」っていうキャンペーンをやって。で、黒人とか有色人種がないがしろにされてると。平均年齢60歳以上で、白人の男ばっかりじゃないかと。アカデミー賞を選考する人達がね。で、こんなもんボイコットだ!ってボイコットして。それからアカデミー委員会がこれはヤバいっていう事になって、もっと女性を増やしたり若い人を増やしたり、外国人の人を増やしましょうっていう事で3000人増やしたんですよ。これはすごいですよ。で、現在だから3人に1人の投票者が、日本人だったり中国人だったりフランス人だったり、ハリウッド以外の人達に変わっていったと。

(赤江珠緒)やっぱ結果、選ばれる作品も変わってきたんですか?それで。

(町山智浩)その通りなんですよ。アメリカ映画が・・アメリカ映画に対する賞だった訳ですよアカデミー賞って言うのは。当たり前なんですけど、ハリウッドの組合の賞として始まったから。でもこれで2016年以降変えたので。韓国映画が取ったりね、これからは日本映画が取ったり、それこそアフリカ映画が取ったりするような事態になったんで、浜口監督が言う通りその、選ぶ人達が変わったから、『ドライブ・マイ・カー』が入ったんだと。言う事ですね。ただ作品賞を取れるかどうかはわからない。

(赤江珠緒)作品賞っていうのはポイントとしては、その作品の面白さ、娯楽度とか・・どういう点なんですか?

アカデミー賞作品賞の投票の仕方について

(町山智浩)これね、作品賞の投票の仕方ってすごい特殊で、10本、候補作があるじゃないですか。それに順位付けるんですよ。投票者が全員。

で、計算して、一番得点が高かった物。だから例えば、1位のものは10点とするじゃないですか。で、10位のものは1点とか。それで計算するんですよ。そうすると、どういう映画が取るか?

(山里亮太)あっ。ちょっと・・無難なやつになっちゃうんですか?

(町山智浩)そう。その通り。みんなから好かれる物?誰も1位に入れてなくても、全員が2位に入れていれば取るんですよ。

(赤江珠緒)そういう事か!

(町山智浩)そう。だからすごく不思議な投票方式になってるんで、それでやった場合に、果たして『ドライブ・マイ・カー』みたいな、ちょっと難しい映画。いまだにね、投票者の60パーセントはアメリカ人なんで、その人達が選ぶかどうかはちょっと難しい所があるのと、あと『パラサイト』が取った時って、たぶん日本ではほとんど報道されてないんですけど、もんのすごいキャンペーンをやってたんですよ。

(山里亮太)キャンペーン?

(町山智浩)キャンペーン。とにかくハリウッド中のビルに、宣伝が。アカデミーシーズンになるとアカデミー賞候補になってる映画の宣伝だらけになるんですよ、街中。ビルボード、ビルの看板とかが。で、テレビ・ラジオでの宣伝もあるんですけど、業界紙がありまして。『バラエティ』とか『ハリウッドレポーター』っていう業界の人しか読まない雑誌?そこにガンガンお金をぶち込んで広告とかインタビューとかを載せるんですよ。

(赤江珠緒)わぁ〜〜。そういうロビー活動的な物も反映されるんですか?やっぱり。

(町山智浩)そうそうそう。それでポン・ジュノ監督にインタビューした時に、会った時に言ってたのは、「疲れた。」(笑)

(山里亮太)ははははは。

映画「」のポスター

→『パラサイト 半地下の家族』町山さん解説

(町山智浩)ものすごい数のインタビューとテレビ出演ラジオ出演をやって、とにかくアカデミー賞を取る為にはキャンペーンなんだって事で。

(赤江珠緒)お〜〜、そっかぁ。。

(山里亮太)そう、死ぬほどやらされてもう、クラクラするみたいな話をしてたんですけど。それを『ドライブ・マイ・カー』でアメリカの映画会社がね、配給してるんですけど。Janus Filmsっていうインディペンデントの会社なんですよそこは。で今まで黒澤とか溝口健二の映画とか非常に昔の名画をレストアして、修復してそれを公開したりブルーレイで出したりするっていう会社だったんですけど。今回、『ドライブ・マイ・カー』っていう新作の為に、大々的なキャンペーンを行えるような経験も資力もないんじゃないかなと。

(赤江珠緒)なるほど・・そっか。

(町山智浩)だから、どのくらいやるかにもよるんですけどね。だからたぶん日本ではそういうキャンペーンの事とか殆ど報道されてないと思いますんで、いい映画だから取れると言うのとはちょっと違う。

(赤江珠緒)そうですね。

(町山智浩)という事は言っといた方がいいかなと思いました。はい。

だから今回結構、アカデミー賞としてはもう崖っぷちな所があって。というのもNetflix作品が相変わらず多いんですね。

(山里亮太)はいはいはい。

(町山智浩)で、今年ハリウッドで公開された映画で、ちゃんとしっかり劇場で公開した物で黒字になってる映画って、まぁ殆どないんですよ。

(山里亮太)へぇ〜〜!

(町山智浩)『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』ぐらいかな?殆どは配信でやっと黒字になるとかそういう世界で。

(赤江珠緒)でもその『スパイダーマン』は入ってないんですか?

 

映画「」のポスター

→『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』町山さん解説

 

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スパイダーマンはアカデミー賞にノミネートされていない!

(町山智浩)『スパイダーマン』は入ってないんですよ!『スパイダーマン』はね、ものすごい黒字になったんで本当は入れるべきなんですけど、入ってないんでね、今回アカデミー賞しょうがねえなと思いましたよ。本当にね。でNetflix作品がすごく多くなったので、Netflixに作品賞を与えると、アメリカに日本で言う全興連にあたる、劇場経営者組合っていうのがあって、そこがNetflixと戦ってる訳ですよずっと。配信が主力になったら劇場全部滅んじゃうじゃないかと。でハリウッドのプロデューサーの人達は毎年毎年、劇場の人達に「絶対に劇場を見捨てません!見捨てません!」って言い続けてるんですけど、コロナになっちゃったから。

(赤江珠緒)そうね。追い打ちでしたねこれはね。

(町山智浩)そう。劇場にもう来ないんですよ。特にお年寄りの人はやっぱり来ないんでね、危険だから。で、もう今年はとうとうNetflixが作品賞を取っちゃったりするのかなって言われてるんですね。

ついにNetflix作品がアカデミー賞作品賞を獲得するか?

(山里亮太)ここでご紹介いただいた『ドント・ルック・アップ』も面白かったですよ!

 

映画「」のポスター

 

→『ドント・ルック・アップ』町山さんの解説

(町山智浩)面白かったでしょう?あれもオールスターキャストでね、本当にハリウッドの王道みたいな映画なのに、配信なんですよ。

(山里亮太)そうすよね、配信で。

(町山智浩)ねぁ。で今回ね、アカデミー賞作品賞の有力候補って言われてる、最有力って言われてるのが『パワー・オブ・ザ・ドッグ』っていう映画なんですけど。これが作品、監督、主演男優、助演男優、助演女優、脚色とかすごい、12ノミネート。これが取るんじゃないかなって言われてて、これが取ったらとうとうNetflixの作品賞っていう事でまぁ、ハリウッドの映画史が変わるという事態になってますね。

(赤江珠緒)あ〜そうなんだ。

(山里亮太)ネットフリックスなんだこれも。

(町山智浩)でもね、『スパイダーマン』入れてない段階でね、もう本当に劇場公開を捨ててるんじゃないかという事になっちゃってるんですけどね。で何で『DUNE』は入ってるんだっていうね。よくわかんない。『DUNE』途中で話が終わってる、途中で終わってる映画が入ってて、しっかり『スパイダーマン』の今回のやつ見ました?ノーウェイホーム。

(山里亮太)いや、そこに行くまでにずっと『スパイダーマン』を振り返って今、やっともうそろそろ見れそうな所まで来てます。

(町山智浩)それが必要なんですよね。

(山里亮太)そうなんですよね。

(町山智浩)そうしないとね、楽しめないんですけど。

(山里亮太)アメイジングも見なきゃいけないという事でアメイジングも買ってアメイジングが始まった所です。

(町山智浩)アメイジングはね、途中で打ち切りになっちゃうんですよ。3本作るはずが2本で、まぁあんまり入んなかったからお客さんが。打ち切りになっちゃって、アンドリュー・ガーフィールドくんがスパイダーマンの役なんですけども、彼は途中で打ち切られた男な訳ですよ。番組打ち切りとか悲しいじゃないですか。

(山里亮太)いや悲しいです。

(町山智浩)でもちゃんと今回の『ノー・ウェイ・ホーム』では彼に花道を与えてるんですよ。

(山里亮太)えーーーなるほど!

(町山智浩)素晴らしいんですよ。もうめちゃくちゃ泣きましたけど。で今回彼はね、主演男優賞、入ってますね。『tick, tick...BOOM! チック、チック…ブーン!』っていう映画で。

(赤江珠緒)ここでもね、ご紹介頂いた。

 

映画「」のポスター

 

→『tick, tick...BOOM! チック、チック…ブーン!』町山さんの解説

(町山智浩)でね、その『パワー・オブ・ザ・ドッグ』って映画はね、ちょっとあんまり報道されてないんで言っておくと、その助演男優賞候補に挙がっている子がね、コディ・スミット=マクフィーという俳優さんなんですね。で、これね、ベネディクト・カンバーバッチ扮する非常にその暴力的な、西部劇なんですけども、カウボーイがナヨナヨしてるって言っていじめるんですよ、このコディ・スミット=マクフィーくんを。

ところが実は彼はナヨナヨした外見の奥に、すごいものを秘めていて、という、まぁ結構言っちゃってますけども。(笑)というね、話が『パワー・オブ・ザ・ドッグ』という映画なんですが。この彼ね、まぁ見てると美形でしょうすごい。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)で、まぁその外見に騙されてはいけないよっていう話ですが、彼は実はすごいね、難病を抱えてまして。それがね、強直性脊椎炎っていう病気なんですね。これね、背骨のリウマチなんですよ。背骨が固まっちゃうんですよ。で、もう痛くて普通に布団に寝る事も出来ない。まぁ布団には寝ませんけどね、ベッドですけどね。(笑)そのものすごい痛みを抱えながらね、演技してるんですが。そのせいで病弱に見える訳ですよ。病気のせいで。だからそれ自体を非常に彼は武器として使ってるというのがなかなかすごくて。彼と、『コーダ』で聴覚障害のお父さん。を演じて泣かせるね、トロイ・コッツァーっていう人が助演男優賞でね、対決する事になって。これも、どっちもね勝たせたいと言うね、なかなかすごい対決になってますが。はい。という事で、アカデミー賞はいつだっけ?忘れちゃった。(笑)

(赤江珠緒)3月の28ですね。日本ではね。

(町山智浩)3月28日ですね。是非ね、注目して頂きたいですね。『ドライブ・マイ・カー』が取るかどうかというね、所でもありますんで。脚色賞!は取ると思いますね。

(赤江珠緒)そうね。あと、『ウエスト・サイド・ストーリー』もね、紹介いただきました。作品賞。入っているか。

映画「」のポスター
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(町山智浩)『ウエスト・サイド・ストーリー』ね。でもリメイクは取った事ないんですよ。

(赤江珠緒)あー、そうなんですね。

(町山智浩)アカデミー賞ってあんまり取った事なくて。あと、コメディも取んないんでね。アカデミー賞ってコメディ差別があってね、本当によろしくないと思います。

(赤江珠緒)あぁそうですか?

引用:IMDb.com

アカデミー賞はコメディやリメイク作品はあまり取った事がない

(町山智浩)だからね、『ドント・ルック・アップ』はめちゃくちゃ面白いんですけど、なんかね、コメディ取れないんですよ。そういうね差別があって本当によくないと思いますね。僕は笑える映画の方が絶対難しいと思うんだけどな。そういうとこですね。

(赤江珠緒)はい、わかりました。という事でね、アカデミー賞のかなり裏側まで色々お話頂きました、町山さん。じゃあもう明日、戻られる?

(町山智浩)そうですよ。

(山里亮太)よかった。でも帰る前に会えて。

(町山智浩)明日ね、戻ってね、アメリカに着いたらね、その日のねアメリカ時間の午前2時からね『マッドマックス 怒りのデス・ロード』をウォッチパーティーで中継するっていう仕事ですよ。(笑)

→『マッドマックス 怒りのデス・ロード』町山さん解説

(赤江珠緒)あ〜〜そうですか、忙しい。

(町山智浩)もう仕事自体が『怒りのデスロード』になっちゃって。(笑)大変なんですが。

(赤江珠緒)はい。ありがとうございました!

※書き起こし終わり

○○に入る言葉のこたえ

⑧コメディやリメイクはアカデミー賞で不利

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