ミスト
原作はスティーブン・キングの中編小説「霧」。 自分は学生時代にこの小説を読み、是非自分が監督をやって映画化してみたい、 などと思っていたが、この映画の監督である、フランク・ダラボンも どうやら同じことを考えていたようだ。 そのくらいこの小説は魅力的だった。 よく友達とどこのシーンを撮りたいか? などと勝手に想像を膨らませたりも していたが、自分はやはりあの触手が伸びてくるシーンは絶対にやりたいと思っていた。 映画でもやはり、触手のシーンは存在しており、そういう意味でもこの映画を撮った ダラボンにはシンパシーを感じてしまう。 ラストの方で、バカでかいバケモノがでてくるが、あれも原作の中に存在しており、 絶対自分も登場させようと思っていたのでうれしかったが、描写は自分のイメージとは 違っていた。違うと言えば、映画の中の霧の世界は真っ白だったが、自分の勝手な イメージでは、もっと陰鬱な情景であった。 そして映画は衝撃の結末へと向かっていく訳なのだが、ここは原作とは全く違う。 原作は全く放りっぱなしな感じだったのだが、映画では…… これは言えませんね。でももうすでに多くの人が観ていることでしょう。 原作を超える絶望感が味わえる、数少ない映画だ。
人魚の眠る家
このレビューにはネタバレが含まれています
哀愁しんでれら
出演者の顔触れや予告から「テレビ的な域を出ない安易な作品」なのではないか」と敬遠していた。しかし本作がTSTAYAのコンテストで賞を獲得した気鋭の監督の作品だということで劇場鑑賞。印象的だったのは土屋太鳳の存在。そのハードな作品性から3度も出演を固辞しながら、監督のラブコールで出演を決めたという。そんな彼女はいささか荒唐無稽な物語の中で実在感を保って演じていた。親子関係に執着するところ、正しくあろうとかられるところ、艶めかしく夫に接するところなどテレビのイメージを払拭し、この映画の独特のイメージを支えていた。なにより彼女は正直ものゆえの不幸がよく似合う。そうした土屋太鳳の輝きは、渡部監督の手腕によるところも大きいと思う。ブラックコメディのような入り方で油断させながら、秀逸なせりふ回しでハッとさせ、不可解な人物たちの言動で禍々しい世界に誘っていく。映画館は夢を観に行く場所であるが、同じ夢でも悪夢を描く監督がいてもいい。この監督の作品、チェックしておくべきである。
ホラー作家スティーヴン・キングの原作と「グリーンマイル」、「ショーシャンクの空に」で有名なフランク・ダラバン監督がタッグを組んだ期待値の高い映画でした。 かなりの期待感を持って見たのが良くなかったのか… 見てみた結果…結末が今だかつてない絶望感に包まれてしまった救いようのない最後でした。。 ある意味、放映を前提とする映画としてあり得ない最後だったと思います。 おかげさまで、なんとも胸クソ悪映画のカテゴリーに入れさせてもらいます。。 有名な俳優さんなどは起用されていなくても、感情移入できてしまう設定と演技であっただけに残念でした。 恐怖感と謎を散りばめてラストに向かうまでは非常にハラハラドキドキ見れたのですが、、 結局原因不明、理解に苦しむ結果に唖然としてしまうような映画でした。 これがこの映画の狙いだとすれば大当たりではありますが、正直娯楽として楽しめる映画としては最悪の部類に入る内容でした。 しかし衝撃の結末と謳っている映画ではあるので気になる方には見てみても良い映画だと思います。
ザ・ディープ
実話を元にした作品です。 アイスランド沖に漁に出た船。しかし、横転し乗組員は海へ投げ出されます。 季節は冬。アイスランドなので当然寒いです。 そこから生き残ったグリという男性が描かれています。 本作はかなり静かで暗い雰囲気が全体的に漂っています。 作品の概要を説明されると、恐らくはドラマティックなものを期待することでしょう。 本作を観た他の方のレビューをみても「退屈」といったような声がありました。 日頃見慣れているいわゆる「欧米」の作品とは違った文化圏の作品を観る場合、そこが持つ文化を知っておくといいかと思います。 アイスランドは長い期間他国の統治下におかれ、独立したのは1944年と最近のこと。 私が他に好きな映画や絵画などで中欧から東欧のものがあるのですが、そちらも独特の暗さを持っています。 一口に「ヨーロッパ」と言っても、地域によって大きく思想が異なることに注目しておきたいところです。 そのようにかなり暗い作風ではありますが、グリが抱える心の痛みが静かに描かれています。 グリが生き残ったのは「アザラシ」並みの体脂肪が一因であった、というのは少し笑ってしまうシーン。 また、生き残った理由を検証するために、イギリスの海軍の人たちと冷たい水の中での実験シーンもちょっと笑ってしまいました。 鍛え上げられたはずの軍人たちが、次々とギブアップするなかで、グリだけ残っているのです。 個人的に一番好きなのは、海を漂いながら「あと一日だけ生きられたら」とグリが夢想するシーンです。 命の危機が迫っているとき、人が思うのは意外とそんな風に他愛もないことなのかもしれませんね。
パラノーマル・アクティビティ2
わずかな予算で大ヒットした前作の前日譚に当たる物語です。 前作同様モキュメンタリー形式の作品。 この作品単体でも楽しめるかと思いますが、やはり1を観てから観た方が面白いでしょう。 1のヒットを受けてか、予算は段違いです。 そのため、恐怖演出なども凝ってきています。 1で出てきたモチーフが出てきたりもして、なかなか興味深い内容です。 もちろん、1の主人公のケイティも登場。 というよりは、ケイティがなぜあんなことになるはめになったのかが描かれているといったほうがいいかもしれません。 全体的にメリハリも効いていますし、ホラー作品としては演出のテンポもいいです。 少し気になったのが、一家の娘アリがなんでもないようなところでビデオを回しているところ。 日常を描きたかったのだと思いますが、彼女があそこでビデオを撮る理由はなにもなく、少しだけ違和感のあるシーンでした。 この辺りはモキュメンタリーの限界でもあるかと思います。 ストーリー上、必要なシーンを描くにあたっては「動機のない撮影シーン」もやむを得ないでしょう。 この作品で一番感心したのが、一家に新しく生まれた子ども・ハンター。 赤ちゃんなので、当然演技指導などできるわけもないのですが、彼の行動をうまく映画に取り込んでいます。 このシリーズはこのあたりまでが一番面白いかな。 ホラーのなかでも割とお勧めの作品です。
ラプンツェルのウェディング
アナと雪の女王/家族の思い出
アナと雪の女王/エルサのサプライズ
ゲット・アウト
2017年のアカデミー賞脚本賞受賞作。 日本でも公開当時結構な話題となっていた覚えがある。 コメディタッチの部分もあり、風刺の効いたホラーということだった。 最近になってやっと鑑賞ということになったのだが…… 黒人の使用人や庭師への演出の中で、ところどころ怖いと思わせるものがあった。 またいまだに根強く残る、黒人差別への風刺が描かれているという事も分かった。 けれども、このオチは一体何なのか? 現実的だからこそ不思議で怖いと思われた話だったのに、一気に非現実的な世界へと 話を飛ばしてしまって、果たしていいのだろうか。 風刺も現実的な話の中であればこそのものだが、こういう展開の中ではその効果も 半減してしまうのではないかと思ってしまった。 せっかく面白いと思った映画の前半部分を、後半部分が台無しにしてしまった、と 個人的には感じた。 ……のだがしかし、冒頭であげた通り、結果アカデミー賞の「脚本賞」受賞なのだ。 えー、あー……まあ、とりあえず物語は置いておいて、 各所での演出にはとてもいいものがあったので、 この監督(ジョーダン・ピールというコメディアンらしい)の次回作には期待したいと思った。
今夜、ロマンス劇場で
タイトルとちょっとしたあらすじから、すごく壮大なストーリーをイメージしてみたのですが、ラブストーリーとしては、どこがで見たことあるような…というのと、途中の盛り上がりに欠ける印象でした。綾瀬はるかさんのツンデレな役がかわいいと思うものも、顔の印象?ご本人のキャラクター性?から、こんなに気の強い役はちょっと合わないな…と思ったり。ただ、過去の作品から飛び出してきた彼女の白黒具合と周りのカラーの世界が一緒に進む感じは面白いし、今は実写でもこんな技術があるんだ!と驚かされたり。最初の伏線が最後に回収される感じですが、なんとなく、やっぱりな…感があります。感動的なシーンで泣けそうで泣けない!すごくいいシーンなのになんでだろう?ととても惜しい気持ちです。タイトルも出演者も素敵がゆえ…。ラブストーリーにドラマティックさをすごく求めている方にはちょっと物足りない感があると思いますが、時代を超えた愛、それに色々と制限がある中での愛、というのに魅力を感じる方にはとても刺さる作品だと思います。辛いシーンが少ないので、見ていて心が痛むことも少ないです。
死ぬまでにしたい10のこと
私の中のあなた
期待値が高かったというか、感動する気マンマンだったせいか、劇場公開当時はそんなに感動もなくふ〜ん・・・といった印象。 しかし今改めて観てみると、この作品はもの凄く意義のある作品だと想った。 当時は病気になれば当然のように手術したり投薬治療するのはもので、それ以外のことは考える余地もなかった。 つまり、娘に異常に執着している主人公の母親と同じ状態だ。 しかし今では、治療というのはあくまで医者や回りの人間の都合であって、必ずしも患者本人のためだとは言い切れない。 そういうことが分かってきてから、はじめてこの作品で提示される「選択肢はひとつじゃない」ということが腑に落ちてくる。 「生きる」ということに執着してしまうが故に苦しみ続けてしまう。「人は誰でも死ぬ」だからこそ「命を生ききる」ということに気づき、最期を幸せに締めくくる為の選択肢はひとつじゃないんだということに気付く。 生死に向き合わざるしかない状況の方が末期の方がこの作品を観ることでナニカに気付けたとしたら、ひとつの映画作品としてこれ以上素晴らしいことはないんじゃないだろうか。
スルース
海外の映画を見ると、どうしても登場人物の名前が覚えられない、や顔の見分けがつかなくて、途中まで付いていけない…ということがあるのですが、この作品は2人を覚えていれば楽しめるので、海外映画が苦手な私でも最初から集中してみることができました!ミステリー作家の男性と、その男性の妻の愛人、2人の駆け引きで、最初は二人の会話を見ているだけで、ふーん…という気持ちでしたが、気づいたら不穏な空気が増していたり、不穏だけじゃなく危険な感じだったり、あれ?さっきまでこっちが優勢だったよね?と立場が逆転したり、とにかく途中からの展開のスピード感がすごいので、一種のアトラクションみたいです。そして、この話はどこで決着がつくのだろう…というハラハラ感が続きますが、最後は結構衝撃です。最初飽きてしまいそうですが、ぜひ最後まで集中して、その空気感の変化が出たところを見逃さないでほしいです。ジュード・ロウはいい味を出す、ダンディーな俳優さん、というイメージですが、この作品で若かりしころのも見れて大満足です。
ジュピター
『マトリックス』から16年、ウォシャウスキー姉弟のオリジナル作品と言われれば、期待するなという方が無理な話。 予告で見る限り「地球人を栽培」「リ・インカーネーション」「ミステリーサークル」「空飛ぶブーツ」と面白そう!なんだけど、ふたを開けてみると正直 期待外れだったかな? 時間が無かったのか何か大人の事情で制約があったのか分からないが、画も綺麗で3D向きのアクションもいいし、ネタも悪くないだけに、もう少し面白く出来たんじゃないかなぁ、残念! 2015年に劇場で封切りすぐの1日サービスデーに観に行ったのに、ガラガラだったのも分からないでもない。 とはいえ、映画として一定以上の水準は十分超えているので観る価値はあるし、映像革命と言われた『マトリックス』ほどではないけど、画的におもしろいシーンもあるので、本来はデカイスクリーンで観たほうがいい作品。 でも、内容的にはサブスクでいいのかも・・・ 心に残ったシーン: グレイ形宇宙人が最初に友達をさらいに来るシーンはなんかスゲー怖かった。
ヴェノム
ヴェノムはマーベルのキャラクターで、スパイダーマンの映画にも最強の敵役として出てきました、でもあのヴェノムとはちょっと違います。 この作品のダークヒーローとしてのヴェノムもなかなかパンチが効いてていてとてもカッコいいです。 トム・ハーディが演じる、何をしても、うだつの上がらない男がひょんなことから、闇の力を手に入れて、超人になってしまう。しかし、この作品で特徴的なのが、主人公の中にヴェノム自身の人格がしっかりと存在してるところです、そこが魅力的であり、滑稽で笑える部分でもあります。 映像もフルCGにより、現代の街を舞台にして、所狭しと繰り広げられる戦いの破壊劇は、とても迫力があって疾走感のある闘いのシーン等文句なしに観ていて興奮します。 ただし、ひとつ残念だったのは、この作品のシナリオです。主人公の男の設定などはよいとしても、ヴェノムの行動動機が、今一不明慮に感じました。映像自体はもの凄いのですが、ストーリーを深く理解するためには、全体的に描写不足は否めない感じで、もうすこし、ヴェノムの過去の出来事から、主人公とのつながりの中での心理的変化を丁寧に描いてくれていたら、もっと楽しめたのではないかと思いました。 ヴェノムのキャラ設定は、他の勧善懲悪的なお決まりのヒーローにはないものがあって、とても魅力的に感じたので、余計にその部分が残念に感じました。しかしながら、あまり深く考えすぎず、映像美を楽しむぐらいの気持ちで観れば十分に楽しめる映画だと思います。なんといっても、興行的に成功を収めたことがそれを証明しています。
マネーモンスター
マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー
ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
ゴジラファンにとっては、待ちに待った「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」ですが、題名からも何となくイメージがしますが、このゴジラは、最初から最後まで怪獣が、これまでかってくらいに出てきて画面狭しと暴れまわります。もちろんずっと怪獣だけが出ているわけではなくて、合間に人間ドラマがしっかりあります、ただしあまり長くはないです。 その辺のバランスが、人によって評価の分かれる部分だとは思います。 人間ドラマ自体は、全くないと、ただの怪獣ドタバタ歌劇になってしまうので、絶対に必要だとは思いますが、だからといって必要以上に多くなると、くどさを生んでしまいます、例えば、シンゴジラや前作で、そのことが顕著に表れています。 ですので、本作では、あえてゴジラのシーンの割合がかなり増やされています。人間ドラマの部分として、過去にあった出来事や家族愛等が描かれていますが、過度にではなくあっさりとした感じで描かれているので、個人的にはとてもテンポもよく観やすかったです。 新しい怪獣デザインも、フルCGであるため、足元の動きがドタドタした感じではなく、動物らしい趾行性にある動きになっています。モスラは日本版の様な愛嬌というか可愛さはないですが、かなり戦闘的なデザインになっていて、こっちの方が凄みを感じました。 また、新しい能力ではモスラは糸を持続的に放出するのではなく、一定量を瞬間的に放出する様な感じになっていて、より攻撃的であり、かなり戦闘力が向上しているように思えました。 全体的に、ストーリー自体に分厚さはないですが、途中ダレて飽きることなく最後まで楽しめて観れました。しかも、随所に日本製ゴジラへのリスペクトも含まれているので、特に往年のゴジラファンには、堪らないものがあると思います。
マンマ・ミーア!
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