ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから
複雑な事情をそれぞれに抱える恋模様が、本当に素晴らしい映画です。 主人公がアジア系(中国人です)の冴えない女の子なので、私は自分の若い頃に重ね合わせて、すごく共感して見てしまいました。 メガネをかけているのが、アジア人のステレオタイプのようで、ちょっと気になりましたが、この映画の最優秀主演女優賞は、間違いなく彼女に決まりです。 タイトルのとおり、そう、まさに、この映画のラストの後にこそ、面白い事が起こりそうですね。 でも、個人的には、続編は作らないで、見た人、感動した人の、心の中に、その後は留めて置きたいような気持ちです。 若い頃、愛って何だろう?人を好きになる気持ちについて、悩んだ事は、誰にでもあるはずです。 自分の置かれている状況や、コンプレックス。男と女、女と女、恋愛と友情。 そう言った色んな、青春時代ならではの思いが交差します。素敵に見える人や、共感し合ったり、友情がいつしか…。 そんな、高校生たちの青春映画をとてもテンポ良く描いていて、感動しながらも、笑えて楽しい映画でした。
ザ・リチュアル いけにえの儀式
タイトルの「儀式」。 キリスト教圏の映画でのそれの場合、多くは「悪魔」がテーマになってきますが、本作では北欧神話なのが興味深いです。 物語としては王道の流れ。 亡くなった仲間を偲んで旅行に出かけたら大変なことになった……というもの。 冒頭の友人を見殺しにせざるを得なかったルークもまた「いけにえ」を捧げたのかもしれません。 そもそも、彼らが舞台となるスウェーデンに行ったのも、友人5人でハイキングにいく計画を立てたのがきっかけ。 その話し合いの帰りに立ち寄ったコンビニで強盗に巻き込まれて亡くなったのが仲間の中のロブ。 彼が行きたがっていたのがスウェーデンだったのです。 そういった意味では「引き寄せられた」といってもいいのかもしれません。 物語全体的に面白くはあったのですが、少し気になったのが邦題。 原題の"The Ritual"は「儀式」という意味なので、副題で言葉が二重になってしまってます。 副題を外すか、副題をメインタイトルにするかした方がスマートかと思います。 洋画の邦題の付け方はなにかと失敗しがちなので、ちょっとだけ気になりました。
グロリア
スティーブン・スピルバーグが絶賛しなかったら 文字通りお蔵入りとなっていたらしいこの映画は、 監督のジョン・カサヴェテスの中では一番エンタメ寄りの映画だが、 文句なく面白い。 マフィアのボスの元情婦であったグロリアが自分の意図とは反することに 巻き込まれていく話であり、その時点で面白いのだが、 マフィアという男社会に対して女のグロリア、組織対個人、大人のグロリアと子供、 女のグロリアと男の子供、白人のグロリアとマノリティの子供等、 この映画の構成要素は全て対照的なもので描かれており、 それが物語の面白みを深める事に大きく貢献している。 この論法はリュック・ベッソンが「レオン」でも使っているが、個人的には やはりこの「グロリア」の方が数段うまくいっているように思える。 この映画といえばやはりグロリアが銃を構える画が有名だが、 子供をかばうようにして自分を盾にしている構図がグッとくる。 オバサンなのにカッコイイ。カッコイイといえば、グロリアの登場シーンもそうだ。 ドアを開けた時に立っているバスト・ショット。それだけなのに、カッコイイ。 もちろん、ラストでタクシーから降り、少年を抱き上げるところもカッコイイ。 日本でこれだけカッコイイ中年女優、もしくは中年女優をカッコよく撮れる監督は いるのだろうか。
ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー
『スター・ウォーズ』シリーズの中でも屈指の人気キャラ、ハン・ソロ! その前日譚なんだからそりゃ面白いでしょ!と思ってたんだけど・・・、いや面白く無くはない、それなりに楽しめるんだけど・・・う〜ん・・・ 『ハン・ソロ』ってタイトルだし、当たり前なんだけど大人気キャラクターであるハン・ソロありきの映画。 だから、前のシリーズを見てない人、ハン・ソロをよく知らない、そこまで思い入れがない人にとっては、面白くないでしょうね。 あくまでファンに向けた一見さんお断り映画。 だって、そもそもハン・ソロは『スター・ウォーズ エピソード4』から登場するキャラ。その若かりし頃を描いた今作は、当然『スター・ウォーズ』の本筋とは全く違う話。だから『スター・ウォーズ』を観たい人にとっては、「えっ?これなんの話?」ってなっちゃうよね。 だから、この映画は『スター・ウォーズ』なんだけど『スター・ウォーズ』じゃない。ということになります。 それに比べて『エピソード4』に直結する『ローグ・ワン』は、お馴染みのキャラクターが誰一人出てこないのに、完全に『スター・ウォーズ』だったというのとは対照的。 そもそもハン・ソロが似てない。 仕草やしゃべり方が時折「おっ似てるかも」っていう瞬間はあるものの、そうじて同一人物とは思いにくいかな?もう少し外見を似せられなかったのかな? 例のブラスターを手に入れたり、ランド・カルリシアンとの絡みとか、ミレニアムファルコンの初期装備とか、あのキャラもうココで出てたんだ、っていうような小ネタは満載です。 予習しときたい人は当然『エピソード4/新たなる希望』『エピソード5/帝国の逆襲』『エピソード6/ジェダイの帰還』はマスト。余裕があれば『エピソード1/ファントム・メナス』もどうぞ。 そして今作のラストにで驚いてください! ただ、この『ハン・ソロ』が思いのほかコケちゃったから続編は難しいかな〜。 それどころか、他のスピンオフ企画の制作にも暗雲立ちこめちゃったかもな〜。
流れ星が消えないうちに
このレビューにはネタバレが含まれています
ジョーカー
クリストファー・ノーラン監督の「ダークナイト・トリロジー」の世界観を継承した、スピンオフ的な位置づけでトッド・フィリップス監督が作成した作品で、急逝したヒース・レジャーが全身全霊で、伝説的ジョーカー役を見事に演じきった素晴らしい怪作です。 ストーリー全体を漂うのは社会派の悲劇的人間像で、どこまでも突き進む救いようのない自由資本主義が招く格差と貧困と心の荒廃に歯止めがきかない米国NYの近未来を象徴するかのようなゴッサム・シティの空虚感が半端ないです。そして、そのことが、ゴッサム・シティで生きるジョーカーの狂気に満ちた不気味をより一層際立たせている感じがしました。 認知症の母親を介護しながら極貧生活を強いられている最下層市民の大道芸人アーサーは、ショウビジネスへの憧れや人生の目標を完全に見失って、自らの存在さえも否定するようになるが、低所得階級の人達を食い物にしている階層社会に幻滅し、いわゆる資本家などの社会的エリート達、政治家達への不信感や、それにともなう怒りがついに頂点に達し、彼は銃を手にすることで暴力や破壊による魅力に取り付かれ、やがて暴走していきます、その過程がとても刹那的であり、また滑稽にされ感じられました。 きっとそれは、ヒース・レジャーの徹底した怪演によるものが大きいと思います。こんなにも人間の心の闇を表情はもとより、全身で表現できる役者はいないのではないかと思いました、本当に稀有な俳優なのに、急逝されたことが悔やまれます。 この作品を見て感じたことは、ジョーカーの常軌を逸した邪悪に満ちた悪が、本人が単純に自分の意思として勝手に一人で作り上げたものではなく、環境が彼をそうさせた、いや、ゴッサム・シティんお様な人の血の気を失い荒廃した社会こそ、ジョーカーのような人間を生み出してしまうのである、そんなメーセージが秘められているのではないかと、とてもかん考えさせられました。 とらえ方は人によって違うとは思いますが、決してエンターテインメント的な位置づけ終わらせてはいけない作品だと思います。
ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い
このおバカな映画をどこまで楽しめるのかは本当に人によります。 頭を使う必要0なおバカ映画なので、ダラダラした休日になんとなく見るくらいが丁度いいです。 救いようのない二日酔いになった経験、大人ならあるかと思いますが彼らの酔い&二日酔いは救いようが本当になさすぎる! 人間酔っ払ったからってあそこまで暴れちゃう?!というくらいの暴挙の数々を素面になったあとに辿るのってかなりの罰ゲームかと思われます。 実際あちらこちらで酔っ払った自分たちの尻拭いをしなければならないポイントがあり、その度に後悔している彼らは面白い。 家族の前で見たら気まずくなるようなシーンもちらほら、特にエンディングは絶対に家族と見るべきではない写真たちが。 でもちょっと羨ましくもなる男性たちの友情。 日本にはあまり馴染みのない独身最後のパーティですが、来世は米国の男性になって体験してみたいなと思いました。 あと赤ちゃんが可愛すぎてこの映画の中で唯一の癒しでした。
これは見たことを後悔した映画の一つです。 つまらないから、ということではなく、あまりにも観客の心を揺さぶるから。 少し落ち込んでいるときにみたのですが、途中から涙がボロボロ溢れて止まりませんでした。 そのくらいジョーカー(アーサー)の人生は悲しすぎます。 自分が彼の立場に立たされていたらどうしていただろうか、彼の殺人を咎めることはできないのではないだろうか、など、悪を悪と思えない方向へ感情が持っていかれます。 そこまで派手なアクションシーンはなく、基本的にはアーサーの生活になぞらえ、静かに、しかし確実にジョーカーが産まれていく描かれ方をしています。 またこれを演じるホアキンの演技力も絶妙で、表情が読めないのです。 今の日本でも、ジョーカーほどではないものの、ネット上などで崇められてしまう犯人がたまに生まれています。 これって私たちの心の中にもジョーカーが潜んでいるからなのではないでしょうか、そしてそれを目覚めさせないために、私たちがどう生きるのか考えさせられる作品です。
ミニオンズ
新感染半島 ファイナル・ステージ
DESTINY 鎌倉ものがたり
ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY
一応シリーズものとなっておりますが、前作、スーサイドスクワットを見なくても十分楽しめます。 簡単に言うとぶっとんだ強い女性たちがとにかく暴れまくる映画で、脳みそを空っぽにしてみても最後にはスッキリできる映画です。 セクシャルなシーンや難しい話もないため、老若男女問わずおすすめできますが、特に女性に見て欲しいと感じました。 マーゴット演じるハーレイの抜群のスタイルや、男性がいなくても強く生きる女性の生き様は美容や人生へのモチベーションをあげてくれます。 アクションシーンも全くグロテスクさはなく、カラフルでポップなセットのおかげか一種のショーをみているかのようでした。 女性特有のしなやかな体術を繰り出したかと思えば、ぶっといバズーカを放つハーレイから目が離せません。 基本的にハーレイはヴィランで同情できないのですが、なぜか応援したくなるキュートさは彼女の最強の武器でしょう。 ハーレイの元恋人、ジョーカーの映画は全く違うテイストだったので面食らいましたが、それぞれ良さがあるためほかのシリーズもみてみたいなと思いました。
ヘレディタリー/継承
本作は人間の恐怖と、オカルト的な恐怖の2つの角度から攻めてくるホラー作品です。 監督のアリ・アスターはミッドサマーで知ったというかたも多いのではないでしょうか。 まず主人公は誰で、誰(何)が原因で、誰が狙われているのか?ということがなかなかわからない。 主人公だと思った人が次々と退場してしまいますし、そもそも信頼できる語り部があまりにも少ないです。 そしてなかなかにグロテスク。 ミッドサマーほどではないものの、途中なかなかにグロテスクなものが飛び出してくるため苦手な方は注意です。 でもこれすらもきちんと伏線をはってあって、ただのびっくりで終わらせないのがこの監督の手腕ですね! 最終的には人間の想い、信仰というのはどこまでも深く恐ろしく純粋なものだと感じました。 ラストのシーンは禍々しいのに、どこか天国のようで、澄んでいる印象を受け、ミッドサマーのときも感じた監督アリ・アスター特有の空気感に満足しました。 タイトルのヘレディタリー/継承というのも、全てを見終わった後だとこれほどまでにこの映画を端的に言い表した言葉はないのではないかというくらいぴったりなタイトルです。
TENET テネット
映画館でなんとなく見た際には、全く理解ができず、後日解説記事を読んでなんとなくわかり、更に映画館へ行きやっと7割理解できました。 それと同時にただ難しいだけのアクションだと思っていた本作のスルメ具合に脱帽しました! このシーンはこういうことね、あのシーンと繋がっているのね…という気づきがあるたびに、面白さが倍増します。 まず初見では主人公の視点で見ることになるわけですが、全てに気づくとニールの視点で物語を見ることができ、さらにはあの人やこの人の視点では…と言った具合に、多角的に時間軸を捉えることができます。 またSFといえどアクションシーンのこだわりはすごい! 逆行している謎の男と主人公の戦闘シーンや、カーチェイスのシーンは純粋にどうやって撮影したのか気になります。 特にラストのふたつの時間軸が絡み合う演出は、何も分からない状態でみても迫力とヒヤヒヤ満載で、劇場の空気が一気に変わりました。 このようなSFに慣れていない人にとってはつまらないのかもしれませんが、1度と言わずとりあえず2回見て欲しい映画の一つです。
ミスト
センター・オブ・ジ・アース
壬生義士伝
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編
主要人物さえ前もって知っておけば、誰でも楽しめる内容だと思います。主体となるストーリーもその進め方にも工夫が凝らされており、見ていて飽きませんでした。特に炭治郎が、戦いながら仲間に助けられながらも過去の自分と向き合い打ち勝ってゆく様は見ていて力が入ります。一緒に戦っているような感覚になれます。ここは必見。 煉獄さんの熱すぎる感じと過去設定も、凄く引き寄せられて好きです。彼に惹かれた人は多いと思います。ただ、最後だけ……わたしには、少ししつこく感じました。これでもかと泣かせにくる感じ。ちょっとずるい。あのやり方は誰だって泣くよ。といいつつ、わたしもしっかり泣かされましたが。 泣きたい人や、熱い気持ちに触れたい方には本当にピッタリでお勧めだなという印象です。 個人的にはラストとあまり絵が好みではないので☆ひとつ減らしました。 物語と音楽のバランスもとても良く、見やすいアニメ映画でした。リピーターが多いのも頷けますし、まだ見ていない人にもお勧めしたい作品です。
新感染 ファイナル・エクスプレス
ゾンビ映画大好きで過去にたくさんみてきましたが、韓国版ゾンビは初めてでした。 洋画のゾンビのイメージから、アジア系って少し見劣りするかな、と勝手に思っていましたが、すぐに見入ってしまいました。 主人公はシングルファザーで一人娘を持つ父。 ギクシャクした親子関係から、新幹線にたまたま乗り合わせた人々のキャラクターがそれぞれはっきりでています。 新幹線という早いスピードで走っている乗り物の逃げようもない密閉された場所で、次々と家族や友人が感染していき、またゾンビもゆっくり歩くではなく猛スピードで襲ってくるので、ハラハラドキドキでした。 描写も洋画とも日本とも違う、韓国のあの独特の薄暗〜い映像と猟奇的な空気感が新鮮な怖さで、韓国映画もっと見たいと思いました。 また韓国映画の伏線回収がすばらしく、王道の親子の絆も描かれているけど、その周りに出てくる人のキャラもしっかり出ていました。 展開もはやく最後までどうなるかわからない…、ずっと引き込まれて一気に観終え、でもちゃんと見ている人を裏切らないストーリーなので見終わったときは重い気持ちにはならなかった映画でした。
パラサイト 半地下の家族
たくさんの賞をもらっていて、とても気になっていましたがコロナでなかなか映画館で観に行けれず…と思っていたら、半年ほど経って動画配信でみれました。 韓国映画は何十年ぶりかに観ました。 過去に観た映画がとても猟奇的でショッキングで見るのを遠ざけていましたが、この映画はまだ大丈夫でした。 ストーリーは金持ちと半地下に住む貧困という対照的な描写でありがちな題材かと思いきや、根深い韓国文化をも取り入れた、とても斬り込んだものに思えました。 映像は相変わらず薄暗い感じで、冷たさや怖さを増幅させるような映像でしたが、半地下に住む家族は雑草のように強く生きていてたくましさも感じ、でも韓国の学歴社会で一度落ちこぼれたらもう、はいあがれない社会を映し出していて、お隣の国なのにこうも文化が違っていろいろ考えもさせられる映画でした。 この半地下に住む家族が金持ち相手に詐欺をはたらき、一生光の浴びない暮らしが、うまく寄生して金持ちになれるかと思いきや…いやビックリでした。結果、猟奇的に近い内容でしたが伏線が感心するくらいに後半うまく回収されていき、最後こうなるのね…と毎回、韓国映画、最後まで最後が読めません。面白すぎます。 最後は、ん…見る人によってハッピーエンドなのかどんなんだろ。 でもフィクションだと割り切れるので、観た後は嫌なモヤモヤはなく、素直に面白かったで思える映画でした。 日本の映画は王道すぎか、小説か漫画の実写ばかりでオリジナルがなく新鮮味がないのですが、韓国映画のサスペンス系はいつみてもダークな描写がものすごく上手に撮られているなと思います。 グロが苦手じゃなければ万人受けすると思います。 日本映画、もっと頑張って欲しいです泣
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