ブラインドネス
正体不明のウイルスによる世界的なパンデミックという、まさにタイムリーな話題を扱っていました。一番最初に異変に襲われるのが、ニューヨーク在住の日本人だというのも運命的ですね。感染が疑われる人たちが国家権力によって次々と強制隔離されていくシーンも、決して荒唐無稽な夢物語だとは思えません。 収容所内にも自然と上下関係やグループが生まれていて、分断が深まる現実の世界の縮図とも言えるでしょう。懸命に治療に当たる眼科医、その妻、眼帯姿のくたびれた男性、黒いサングラスをかけたミステリアスな女性。国籍も人種もバラバラな人たちの間に、運命共同体のような絆が芽生えていくのが面白いです。 人類にとっては最後の希望とも言える眼科医の妻、当初は夫に従順だったものの少しずつ自らの意志で行動し始める日本人女性。ジュリアン・ムーアから木村佳乃まで国際色豊かな名優たちの共演と、知恵と勇気を振り絞って立ち向かっていく姿に勇気を貰えます。外の世界にはハッピーエンドが待ち受けているのか、更なる恐怖の始まりでしかないのか見届けてください。
スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
このレビューにはネタバレが含まれています
キネマの神様
派手なストーリーではないですが、日常にリアルにありそうな出来事に親近感を覚え感動し涙しました。 作中に、「人生で1度か2度の大きな決断に付き合えて嬉しい」とか、「結婚して後悔、しないで後悔、どちらの後悔を選ぶかどうか」等の、心に残るセリフがスッと出てくるのも見事。 よくよく考えると、出来すぎじゃない?とか、こんな事で夢を諦める?とか、腑に落ちない部分があるのもわかりますが、そのへんが全く気にならいほど没頭してストーリーにのめりこんでいました。 個人的には沢田研二さんが好きなので、近年のジュリーを大画面で拝めて大満足です! ヤンチャでどうしようもない老人だけど、憎めないチャーミングなおじいちゃん。そんなキャラクターを見事に演じられて、『ファーザー』のアンソニー・ホプキンスを連想しました。
スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃
赤胴鈴之助 月夜の怪人
9作続いた「赤胴鈴之助」シリーズの2作目です。このシリーズは続き物なので、ドラマのように継続的に鑑賞するのをおすすめします。 中でも、比較的単発色の強い事件を解決していく3作目以降に対して、1作目と2作目は、2つを合わせて事実上の1エピソードと見なせるようなつくりになっています。謎が解き明かされず、主人公が危機に陥ったところで終わる1作目に対して、こちらの作品は応答編のようになっており、伏線を回収して、すっきりとした幕切れに至ります。 まだお馴染みの必殺技は出て来ないですが、シリアスな打ち合いは重量感が伝わってきますし、優等生タイプで忍耐力のある主人公がついに怒り、ドスを利かせる場面はとても迫力がありました。戦後日本のスーパーヒーロー物として、最初期の作品の一つでもあり、徐々に超能力にも近い華やかで荒唐無稽な戦いを展開していくストーリーの作品です。俳優陣の演技力も素晴らしいので、若い世代の自分が観ても楽しめました。 1-2作目を合わせて、子どもたちのヒーローの誕生編を比較的リアルでシリアスな路線で描いており、その続編ではどんどん華やかな怪人退治になっていきます。本作は、シリーズの中でも、怪事件を解決するヒロイックな主人公の姿を最初に示しきった、大事なパートだと思います。
スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス
ザ・ファブル 殺さない殺し屋
薄幸の車椅子ヒロイン「ヒナコ」役の平手友梨奈の持ち味が非常に生かされており、ファブル(岡田准一)や宇津帆(堤真一)ら男性陣との、ツンケンしつつも諦観している様に見えつつも、完全に希望を捨てた訳ではない、相反したやりとりがリアルで魅力的。 彼女のひたむきな努力に心打たれたファブルの唐突なアドバイスに面食らいつつも、次第に惹かれてゆくヒナコの乙女心が繊細な仕草に垣間見えるショットの数々の美しいこと!。水槽の青い照明や、陽光に鮮やかなカーテンと彼女との対比は特に印象的。 そして、今回の敵役である宇津帆の、外面の良さと内面の気持ち悪さをめちゃめちゃ上手く演じている堤真一に改めて凄さを感じた(とあるヒナコとのシーンのおぞましいこと!)。 佐藤二朗&山本美月の職場コンビとのお笑いパートも安定の面白さ。 度肝を抜かれること必至なカーアクションシーンの迫力とスピード感、緊迫感はハリウッド映画のそれをも凌駕するほど。銃撃戦の身のこなしも切れ味抜群で、スタントも自ら務めるほどの岡田准一のアクションスターとしての魅力も存分に味わえる作品です。
ブラック・ウィドウ
モンタナの目撃者
ピーターラビット
映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園
サマーウォーズ
スター・ウォーズ/ジェダイの帰還 特別篇
スター・ウォーズ/帝国の逆襲 特別篇
ピラニア 3D
巨大ピラニアが人を襲う映画、というだけの予備知識で観たところ、想像以上のスケールで阿鼻叫喚のパニックが繰り広げられる後半の展開にちょっとビックリさせられました。グロが苦手な方は、人が捕食される具体的な光景が色々と生々しく映ってしまうので要注意です。後半では、サービス過剰なほどに長い、グロテスクな襲撃シーンが続きます。 また、主人公の少年の「性欲」が隠されることなく描かれていたり、ポルノの監督である登場人物が出てきたりと、黒いユーモアや激しい下ネタもあるので、多くの人に安心して勧められるような映画ではありませんが、主人公の恋の進展であったり、事件の意外な解決法であったりと、各要素が比較的に破綻なくきれいに纏まっているので、こういった路線の映画としては、意外なほど後味は悪くありませんでした。 そのような意味で、バランスの良さが感じられる作品でもあると思います。主人公の少年以上に、保安官である母親が有能で格好いい映画だったことも印象的です。
鬼談百景
短篇集形式の映画で、心霊系を中心とする、不可解でスリルを感じさせられる小さな話が10編楽しめます(原作は99話から成る掌編集です)。 あれは一体何者だったんだろう、といった感じの解き明かされないタイプの怖さが多く、題材もバラエティに富んでおり、期待以上に楽しめました。 直接的なグロテスクな描写がないので、そういった路線のホラーが苦手な人にも安心しておすすめできます。色々なタイプの話がある分、自分のようなホラー初心者が、自分がどんな怖い話に刺さるのか探してみるのにもうってつけでした。 個人的な好みになりますが、子どもが出てくる怪談に弱い自分としては、子どもたちの幻であったり赤ん坊の声であったりが絡む二編の話に、特にザワザワさせられるものを感じました。また、三話目の「尾けてくる」というお話の、何とも言えない後味の悪い閉じ方は特に印象に残るものがありました。 本当にあった話なのではないか、と思わせる、さりげなくも陰気な語りが、怪談や都市伝説の報告を聞いているような印象です。夏におすすめの一本です。
スター・ウォーズ 特別篇
MUD -マッド-
ミシシッピ川をぐわーって昇っていく冒頭のシーンからぐいぐい引き込まれた。 傑作の予感はしていましたが、ドンピシャでしたね。 とにかくメチャクチャ良かったです。 現代版『スタンド・バイ・ミー』のキャッチコピーに偽りなし。ていうか、個人的にはスタンド・バイ・ミーよりも好きです。 アメリカ南部のカラカラに乾いた大地と川辺の湿った感じが、少年たちと殺人犯の交流という物語の舞台としてはピッタリで、ムードも満点でした。 タイ・シェリダン演じる少年エリスもとても良かったのですが、何と言っても本作はマッド役のマシュー・マコノヒー様様でしょう! 彼の最高傑作とも呼ばれているらしいですが、その通りだと思います。 全体的に薄汚れた感じとか、食べ方の汚さとか、歯並びのガチャガチャしてるのとか、言動や佇まいを含めてサイコーでしたね。 クライマックスのまさかのガンファイトを含め、先の読めない展開にすっかりヤラれてしまいました。
スーパーマン リターンズ
名作の続編だけに、ストーリーの部分で賛否両論を呼んだ作品ではありますが、スーパーマンが人命救助に現れるいくつかのシーンは、シリーズの中でも特に痛快で、神々しくさえある美しい撮り方だと思いました。 ストーリーについては正直、モヤつく部分が残ります。予告編で期待させられた、スーパーマンの必要性に対してロイスが疑義を呈しているという話については、あまり具体的な議論の進展はなく、その問いを、分かりやすい恋愛感情のもつれの話として収斂させてしまったようにも見えるのは少々残念です。 「ヒーロー」の存在意義について問うような面は薄く、単体の話としては、メッセージがどこにあるのかやや曖昧な「続編」です。それでもなお、後年のDCEUの映画ではあまり見られない、事件の解決の出口を次々と開いてくれる前向きな存在としてのスーパーマンを見ることができ、素朴な楽しさに溢れています。 お馴染みの「スーパーマンのテーマ」が随所にかかりますが、音楽の入り方はどこも素晴らしいです。近年ゴジラKOMでも話題のドハティ監督の作品だけに、本作でも旧作の音楽の活かし方が効いていました。
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