賞レース総ナメだったこの作品。
ザ・ライダーを観てから観ると、クロエ・ジャオ節が炸裂していた。
正直、何故、主人公ファーンが、車上生活をするようになったのか?働きながら車上生活をしている高齢者が、何故こんなにいるのか?ヒッピー世代の人たちが、何故?と分からないことだらけだった。
謎は、パンフレットで解けました。
そんなことがアメリカで起こってるのか?と驚かされる内容だった。
2人しか有名俳優がいないという、またドキュメンタリーと映画のマッシュアップというか、ミックスというか、これがまた良い。
素でも飾らないフランシス・マクドーマンドが、ファーンという飾らず自分を生きる役を演じるのは、彼女以外に考えられないほど、ハマってた。
哀しさや寂しさをポロっと出す、毒も吐くし、作ったサンドイッチを見知らぬ人にあげる優しさがあったり。彼女のドキュメンタリーかと思うくらい生々しかった。
縛られることなく、自由気ままな車上生活を勝手に想像していたけど、現実はそんな甘いものではなかった。
ファーンもノマドの仲間、スワンキーに怒られてたけど。
自分の生き方、これでいいのかな?と思わされる機会が昨年から多いけど、それを突きつけられつつも、自分は自分の生き方しかできないじゃない?と心の奥をホッコリ温かくさせられる映画だった。
映画館で観て大正解。
何なら映画館でも狭いくらいスケールの大きい映画だった。