ボヘミアン・ラプソディ
このレビューにはネタバレが含まれています
グリーンブック
アカデミー賞受賞のニュースを知ってから、ずっと気になっていた作品でした。 内容は漠然としか知らなかったのですが、子供にも良さそうだなと、小学校高学年男子と中学生女子を含む家族で鑑賞。 結果、自分史上5本の指に入る超名作でした! 高評価のポイントは、子供でも容易に理解できるシンプルなストーリーなのに、ちゃんとシリアスもユーモアも涙も含まれるバランスの良さ。 人種差別、移民差別、性差別等、ヘビーな問題がこれでもかというほど仕込まれているのに、鑑賞後に温かな余韻を残してくれます。 仕事では大成功していてお金持ち。でも、深い孤独を抱えつつ、それでいて穏やかで他人思いのドクター・シャーリーの姿に切ない気持ちにもさせられました。 ぶっきらぼうで偏見主義の主人公が、シャーリーとの交流を通して徐々に変わっていく姿は見ていて心地良く、時にクスッとさせられ、子供も飽きずに最後まで集中して見ていました。 変な先入観の入ってしまう有名俳優でなく、日本では知名度の低い俳優を起用していることも高評価のポイントでした。 大人はもちろん、小学生以上のお子さんがいらっしゃる方は親子で鑑賞することを強くお勧めいたします!
ナインイレヴン 運命を分けた日
残酷で異常
シャイニング
LIFE!
海外へ行きたい、世界中を見てみたい! とにかく昨年3月頃から今年にかけて、現在進行形で、旅したいのに行けない状況。 映画で主人公と同じ気持ちで、空想旅を映像にしてくれる映画。 そして、今、何に対しても、新しい一歩が踏み出せない気持ちになっている方が多く、現状維持もままならない状況だからこそ、観て欲しい映画。 「世界を見よう、危険でも立ち向かおう。それが人生だから」というモットーの雑誌のネガフィルム管理をしているウォルターが、あることが切っ掛けで、世界中を旅することに。 実際に彼の背中を押したのは、事件ではなく、片思いの同僚シェリルとある人。 彼女演じる、クリスティン・ウィグが歌うある有名な曲。 このシーンは、胸に響きました。 一歩踏み出したら、雑誌の専属写真家ショーンを追うウォルター。 そこからの映像は必見! 目に入ってくる風景は、目が見開かれるほど、美しい。 この美しさを言葉では表現出来る語彙力は、持ち合わせてません。 仕事しても評価されない、と思っている人が多い日本。 仕事の対価としての給料は、特に今は大事なもの。淡々と仕事をこなすのは、しんどいけど、辞められないのが現実。 「職場に私がいなくても…」と思っている方に、観て欲しい映画。 ただ、もうお先真っ暗でどん底気分の時には、おススメしません。
灼熱の魂 デジタル・リマスター版
原作は、レバノンから亡命して現在カナダのケベック州に住む ワジディ・ムアワッドの戯曲『INCENDIES(火災)』であり、 監督・脚本はドゥニ・ヴィルヌーヴのカナダ映画。 そのカナダではジニー賞8部門受賞、ヴェネチア国際映画祭最優秀作品賞、 第83回米アカデミー外国語映画 賞にノミネート。なるほど、とうなずける内容だ。 映画ではレバノン内戦を背景に、一人の女の壮絶な生き様が浮き彫りとなってくる。 自分はこのあたり、あまり詳しい知識が無いのだが、それでも全く問題なく観られる。 レバノンというのは歴史的にキリスト教徒が多い国らしい。 第一次、第二次世界大戦を経て、キリスト教中心の国家となったものの、 パレスチナからの難民が流入する事によって、そのバランスが崩れ始める。 母親であるナワルの物語もまさにそういう背景が発端となっている。 中東におけるキリスト教徒とイスラム教徒の宗教対立のすごさ。 こういうものに疎い自分にとっては、何でこうなっちゃうのかな、 とつまらない疑問が生じてくる。 スカーフで顔を隠す、十字架のネックレス、 この違いだけで生死を分けてしまうのだ。 バスの襲撃シーンは忘れられない。走る子供。そして倒れる子供。 それを映し出すカメラの距離感が的確だ。 物語は母親が残した遺言によって、その子供である姉弟が 驚愕の真実を追体験していくという展開だが、どうして子供たちに こんなつらい思いをさせるのか、という批判的な意見も出てるようだ。 どうして? って、それは自分の子供たちには、 できれば真実を知っておいてもらいたかったからだろう。 でも口で説明する訳にはいかない。どう考えても口で説明しただけでは この問題の本質が伝わる訳がないからだ。 それに当然の事ながら、子供たちに面と向かってできる話でもない。 ではどうすればいいのか? それはやはり追体験してもらうしかない。 だから大変でも、回りくどいようでも、自分のルーツである場所に 足を運んでもらい、目で見て体で感じ、どんな状況から この恐るべき物語が誕生したのか、きっちりと知って欲しかったのだろう。 そうすれば子供たちもきっと全てを理解して受け止めてくれるはずだ、と。 その上でナワルが出した一つの決断、許すという事。 争いからは憎しみが産れ、負の連鎖を巻き起こす。 それを断ち切る為には誰かが犠牲となり、相手を許していかなければならない。 しかしそれはものすごい苦痛を伴う。簡単な事ではないのだ。 この物語はそこまでを描く事によって、ただエグいだけの話にとどまらず、 もっと大きな問いかけを我々に提示してくれている。
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